幾つか前の記事でも書いたが、

ベトナムの交通の8割がバイクだ。

バイクのことを、ベトナム語でxe gan may(セーガンマイ)という。

xeセーが車両を意味する言葉で、

タイヤのついたものはだいたいxeなんちゃらである。


ベトナムを走るバイクの多くが「Honda」のもので、

私は詳しくないけどカブシリーズがたくさん走ってたんじゃないかな。
それで、皆、バイクのことをxe Honda(セーホンダ)と呼んでいた。

xeすら省略されてホンダ、だけのことも多い。
「私のホンダはヤマハなの」みたいな会話が成り立ってしまう。

私が住み始めた頃は、

ノーヘル、サンダルばき、ノーミラー、3人乗り、とかは普通だった。
子どもが2人いる家族なら、運転するお父さんと後ろのお母さんに

子ども2人がサンドされてるのは当たり前だし、

若者4人乗りとかも見た。

実際若者4人乗りに背後からぶつけられて、

左のふくらはぎに感覚のない部位がいまだに残っている。

 


前の記事に「ルールはぶつからないこと」と書いたが、

実際のところ接触事故は日常茶飯事だ。
スピードが出せないから大きな事故に至らないだけである。

少しずつ交通ルールが整備され、

交差点に信号機というものができ、

信号機を守らせるためにずっとお巡りさんが立ってホイッスルを鳴らしている。


ある年からは、「バイクにはミラーをつけるように。違反者は罰金」

というルールができた。
仕方ないので皆ミラーを取り付ける。

左右反対に!
通常は、ミラーは触角のように外側に向かって伸びているはずなのだが、

それをそっくりそのまま左右入れ替えるとどうなるでしょう

 

 

はい、真ん中に2枚並んで自分の顔がよく見えますね!
そうやって、チラチラと前髪をチェックしながら街を走る人々が増産されたわけです。
それでいいの?

それアリなの?

いやあ、どこまでも面白い人たちです。