歌の伴奏(エレクトーンで弾き語り)・・・その3である。

生徒さんのレベルは初級の「中」、曲目は『サン・トワ・マミー』、キーはC。曲全体の構想は、イントロ、1番、間奏、2番、エンディングという流れ、リズムのスタイルはアダモ風のビギン。ここまでを決めた。今回、いよいよ「歌の部分を弾く右手はどうするか」を考えて、全体のアレンジをまとめてみたい。

まず、イントロ。
ここは歌がないので、右手はメロディから一部拝借して弾くことにした。伴奏は、もちろん、ビギンのリズム。尺は4小節とした。

次に、1コーラス目。
メロディーがある部分は、あえて右手は何もしないようにした。歌は暗譜で歌えるまでになっているが、やはり弾きながら歌うとなると、特に歌い始めは、100パーセント気持ちを込めることができない。深い発声で歌うことが難しくなる。「主役」の歌をエレクトーンの右手で邪魔をしてはいけないということもある。そこで、メロディーの切れ目に、短いフレーズのちょっとした合いの手を入れることにした。

間奏は、腕の見せ所なので、右手は間奏のメロディをしっかりと弾くことにした。音量も少し大きめだ。

そして2コーラス目。
基本は1コーラス目と同じだが、サビのところで、右手は「♪サントワマミー」を追いかけることにした。しかし、実際にやってみると、歌いながら追いかけることができない。そこでメロディをハモってみた。MOC(メロディーとコードだけでハモをつけてくれる機能)を使いたかったが、歌の部分のメロディーに重ねて弾きたくなかったので、今回は使用せず、ハモの部分だけを普通に弾いた。伴奏の方は、アカンパニメント(自動伴奏)のアルペジオを追加して豪華にした。ほんとうは、余裕があったら、オブリガートや、フィルインなど、その場その場でできる範囲でやってみたかった。

最後のエンディングは、「サントワマミー」を3回繰り返して終わる。これも右手で歌のハモリを重ねてみた。

前回にも述べたが、エレクトーンは「すぐれもの」で、さまざまなことが可能な楽器である。初心者だから、できるだけ簡単に弾けるように、エレクトーンについている自動演奏などの機能を使って楽しんだり、また、他方では、アレンジをしながら音楽の基礎的な学習を進めたいということがある。
そういうこともあって、今回、試行錯誤はしたが、ほどほどのところで、うまくまとまったっと思う。


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