今にも泣き出しそうな曇天の朝。

凜としたこの時期特有の冷感を超えた寒気の朝。

キック5発で目覚めたメグロS5の向かう先は,栃木県那須烏山市

 

本日は「メグロキャノンボール2023」

全国のメグロ愛好家が集う年に1度のメグロの祭典。

朝に愛犬の散歩をしていたため、出発が遅れ午前9時30分に

会場となる那須烏山市の山あげ会館に到着。

山あげって何か?那須烏山の歴史あるお祭りです。

 

(13) 【公式】 山あげ祭PV long ver. 「yamaage」【那須烏山市】 - YouTube

 

 

 

たくさんの新旧メグロが集結している。

北は函館、南は宮崎、遠方から那須烏山を目指してやってきた。

ご苦労様でした。結構、K3の参加が増えているような感じがする。

 

ちなみに「S5」は自分のだけでした

今回は東京モビリティショーで公開された「メグロS1」の

展示や3年計画の1949年製のZ号のレストアの進捗状況報告、

ジャズの生演奏等、ゆったりとした時間が流れていく。

 

コレが「メグロS1」

 

カワサキの名車「エストレヤ」とは?生産復活が待ち望まれる ...

 

個人的には、メグロの250が発売されると言う噂があったとき

1990年代に販売されていた「エストレア」を

ベースとした「ジュニア」タイプのサドルシートを想像していたけど。

でも、S1もなかなか良いね。

 

Z号のレストアの進捗状況だけど、全バラして欠損している部品は

なんと、那須烏山の工業界の協力で一から再生生産しているとのことで

市をあげて「メグロ」を盛り上げている事に、なんか感動してしまった。

 

製作されたマフラーの展示。

通常はマフラーは型に対してプレスで作成されるが、製作された

マフラーは鋼材からの削り出しらしい。緑色の型のように見える

物は、削り出しで変形を押さえるための特殊な粘土。

マフラー再生に関して鋼材の厚みは0.8mm。脅威とも言える

日本の工業技術と言うよりも、再生にかける那須烏山の心意気を感じる。

 

マフラーエンドのフィッシュテールも当時物の所有者から借用した

現物から採寸して再生した物。美しい・・・

 

これらはkawasakiの協力の下、企画が進められているが基本的に

那須烏山市の商工会や企業が中心となり行われているとの事で

1台のメグロを通して、市が一丸となっている姿に感銘を受けると共に

大企業であるkawasakiが1台のバイクの再生や那須烏山の創成に

協力するなんて、kawasakiって良い会社なんだとつくづく感じる。

 

また、見学に来ていた高齢の方々。

那須烏山でメグロを作成していた時代に、実際に部品の研磨や

組み立てに従事されていた方々で、当時の話をお伺いできた貴重な

時間を持つことができた。ありがとうございました。

 

さぁ、恒例のパレードに出発

数十台のメグロの排気音は大地の息吹とも感じる心地よさ。

懸念されていた天候の悪化もなく、参加者は那須烏山の自然や

メグロに対する親しみを感じつつ、三々五々、家路に向かうのでした。

 

改めて、主催された那須烏山市の観光協会や商工会、市役所、そして

寒空の基、対応いただいたボランティアの皆様、最高の1日をありがとう

ございました。