秋と言えば脂ののったサンマが美味である。

落語に「目黒のサンマ」と言う演目がある。

この落語は、ある日、馬で遠乗りに出かけた殿様が腹減って腹減ってどうしようもない時に、旨そうな匂いがしてきた。それは真っ黒に焼けて油のしたたるサンマであった。お殿様は一口食べたところ、その旨さに驚愕。お城に帰っても、その味が忘れられず、サンマを所望するが脂が体に悪いと蒸して抜いてしまったり、骨はすべて抜き取って、庶民の食べてるサンマと違う物になった。お殿様は「これはどこのサンマか?」と家臣に尋ねたところ「魚河岸です」と答えたところお殿様は「サンマは目黒に限る」と、お答えになる滑稽話である。

 

なんで、サンマかというと、サンマではなくメグロである。

メグロに関して説明するでもなく、日本のオートバイの歴史に残るバイクメーカーではご存じのことと思う。

 

実は本日、栃木県那須烏山市で【第2回メグロ・キャノンボール那須烏山】が開催されたので、参加してきました。詳細は下記を参照してくださいな。

メグロの聖地 那須烏山 

 

 

 

会場には、現行の「カワサキ メグロK3」を含め数十台のメグロが集結。これだけ集まると圧巻としか言えない。実は、自分はメグロが大好き!

 

特に250ccのジュニアシリーズ。カワサキ エストレアの原型とも言えるかな。

かっこえー、かっこよすぎる。下はK2かな?

さすがメグロをお乗りの皆さんは拘りもあり、思い思い当時からの歴史を背負っておられる。

腕木式指示器!通称、アポロウインカー。若い人は知らないと思うけど、コレ、方向指示器、ウインカーだよ。曲がる方にピコッと手?が上がるんよね。

 

 

コレはメグロ製作所メグロZ97、戦前(1937年)に作られたオートバイ。エンジンとか当時の日本の工業技術が詰まっているんだろうね。

 

 

そして、イベント終了後にメグロを中心に参加者で那須烏山をパレード。紅葉も進みつつあり秋空のもと、町中、里山にメグロの心地よい音がこだましクライマックス。

沿道の老若男女が手を振ってくれて、それに答える参加者達。また、すれ違う他のツーリングラーダーも大きく手を振ってくれ、目の前には揺れる左手がいっぱい。

 

 

あっ、パレード参加で一番小さく、一番飛行機雲を吐いていたのは、自分のJ1TRでした。後続の皆様、ごめんなさい

 

このような記念品もいただきました。木の香りに癒やされるゥ

 

さて、「目黒のサンマ」に話が戻る。

お殿様が御殿で食べたのは、贅沢に仕上げられたサンマ。でも本来のサンマの味がせず不味い物であったわけだね。でも旨いのは見かけは悪くて脂がしたたるような単純な焼きサンマ。

 

メグロのオートバイは製作されてからの歴史から時代が付いて、ペッカペカとも言えない。骨も抜いていないため不具合も多い。脂(油)もしたたる。でもそれが味なんだと思う。サンマとメグロのオートバイをいっしょにすな!と言われるかもしれないけど。ごめんなさいします(笑)

 

本当に有意義な楽しい時間を過ごすことができました。そして、このようなイベントのご理解を示された那須烏山の川俣市長や観光協会、スタッフの皆様、そしてメグロオーナー様、他車種で参加の皆様に感謝いたします。