2004-2005年にロンドンに遊学した際に行った語学学校には、いろいろな国のクラスメイトがいました。


スイスが母体の学校だったので、スイス人が多かったのですが、

スイス人と言っても、ドイツ語圏とフランス語圏では仲が悪い


日本に居たら知ることのない事実です。

チューリッヒを中心とするドイツ語を母語とする人たちの方が人口数やテリトリー?は大きいのですが、フランス語圏には、EUを始めとする国際機関があるジュネーブがあります。基本的に同じ国出身なのに、この二者には交流が少なかったですね。

日本人も多かったですが、そのような姿に少なからず驚いていました。(すぐに慣れる)


さて、私のクラスは10人ほどですが、スイス(ドイツ語圏、フランス語圏)、ドイツ、韓国、日本、タイなどの国の生徒がいました。ある日、凄い美人が参加します。

目鼻立ちがはっきりとした、セクシーオーラが凄い美人さんです。

その生徒は「シリア」から来たと言いました。(名前は忘れちゃった)


ヨーロッパ系の男子生徒の目には、ハート❤️マークが付いていましたね。

”超美人が来たねぇ❤️ ラッキー!”

ってな感じでしょうか(笑)

そこから彼女へのアピール合戦?がクラスメイト、違うクラスの男性からも始まりました。休憩時間も彼女と話すために、カフェテリアが混み合います。

(この辺りは肉食男子の本領発揮?)

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しかし、普段クラスでは彼女はなぜか?私の隣に座ることが多く、平凡な平たい顔族の私と仲良くしてくれました。(彼女の顔のホリは深く、比較すると、私が二次元なのに対し、彼女は完璧な3Dです)

彼女は、シリアでは、テレビ局に勤めており、普段は、父か兄と一緒でないと外出できないと言っていました。シリアはイスラム国家であるため女性の行動は制限されているようで、あまりイスラム国家に対する知識がない私には、理解が難しいことでありましたが、イギリスに単独で来れて、そして、女性一人で自由を謳歌できることを楽しんでいるようでした。

私自身が、就労経験があることもあり、親近感が湧いたのか、とても親切にしてくれたし、私も彼女が好きでした。


シリアについて、彼女からもっと聞けばよかったと思います。

ただ、当時彼女が仕事を持つ女性だったことから、女性はある程度行動が出来たのかと思い、9.11で知ったアフガニスタンとかとは違うのかな?と思ったのでした。

(服装も、普通に欧米風のジーンズ姿で、スカーフもしていませんでした)


彼女は3週間ほどしか滞在していませんでしたが、

ヨーロッパ男子の猛烈なアタック?に応じて何回かデートをしていたようです。

(たまに、街で見かけたので)

けど、好みの顔が日本人の男の子だったのには、びっくりしましたけど!

(いわゆる”今風”なさっぱりした草食男子系のイケメンでしたが、

彼女を狙っている肉食系とは真逆でしたね)


ここ数年のシリアの情勢をニュースで聞くと、彼女を思い出します。

元気でいるかな?

10年以上経っているので、結婚して子供がいるのかな?

動乱に巻き込まれていないのかな?

どうしているか、知りたいです。


あの時は、自由に出来たことが数年で逆転してしまう。

本当に、クラスは小さな世界地図。

もう、全員が揃うことはないけど

元気でやっていることを知りたいです。


シリアには、世界遺産が多くありますが、現在破壊活動により、
すべての世界遺産は、「危機遺産」(危機にさらされている遺産として、保護すべき必要のある遺産)となっています。また、調査をしようにも安全性の理由により、実態調査もできない状況です。

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「テルマエロマエ」の作者ヤマザキ・マリさんも一時期シリアに滞在していたことがあったそうです。その頃の話を漫画にしています。エッセイ漫画面白いです。
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