残業帰りの夜遅く、一人で晩ご飯を食べて皿洗いをしていた。
カウンターには一輪挿しに猫じゃらしが一本だけ生けてあった。
それを見た途端に私の疲れは吹き飛ぶ。
生けたのはたぶん妻だ。
そして、持って帰ってきたのはたぶん次女だ。
保育園のお迎えの時、園庭を出て駐車場に向かう50メートルほどの間、猫じゃらしを見つけて引き抜いたんだろう。
それをお母さんに持って帰っていいか確認したんだろう。
きっと、彼女の性格から、駄目と言われても持って帰ることを大前提にしていたに違いない。
家について手を洗う際にお母さんに没収され、捨てないでとお願いしたんだろう。
その日の夕方の光景が私の頭の中で再現された。
本当は、庭が雑草だらけになるから、特に猫じゃらしは持って帰ってきてほしくない。
でも、楽しかったんだろうな。
枯れるまで置いておこう。