今朝、いつも通り子供達を起こしに2階に行った。
主寝室の窓を開けるとベランダにセミがいて、仰向けになっていた。
ああ何もこんな所で最期を迎えなくても良かっただろうに、と憐れみの気持ちを抱き、後でお庭に埋めてやろうと思った。
子供達を起こし、自らの身支度を整える。
そして、ベランダに向かう。
セミは先ほど見た時と変わらず、仰向けになっていた。
他界されたとは言え、セミはどちらかと言うと苦手な昆虫である。
触るのにものすごく抵抗がある。
ちょうど、ベランダにあった箒とちりとりでセミを回収し、庭まで運ぶプランを立てた。
いざ納ちりとりの瞬間、セミは息を吹き返し、ネズミ花火の様に円を描いてベランダを這う。
あまりに驚いたアラフォーのおじさんは乙女の様にキャッと短く悲鳴を上げた。
そして、セミは飛び去った。
残された私は怒りと焦りと情けなさを抱えながら、リビングのある1階に降りた。