コマオの緊張は本日17時半の勤務終了後から限界値に達している。
一時間半ほどの残業をし、上司の誘いを巧みにかわし、来たるべき決戦に備えて家路を急ぐ。
勝負は時の運。
しかし、準優勝に価値はない。
コマオのこの手、この声はガンバ大阪を応援するためにある訳だが、その姿は埼玉スタジアムにはない。
明日のその時はきっと、テレビを横目に長女とブロックで遊び、長男をお昼寝に誘い、次女を抱っこしてあやしている。
それでもコマオは構わない。
いつか、この子たちと決勝戦を観に行くために、今はそうするしかない。
とにかく、明日は勝つ。