やっとフットボールの神様は愛すべきクラブに微笑んだ。
前半早々に失点し、半ばに追加点を奪われ、ああまだ今日も調子が上がらないんやねとコマオは肩を落とした。
ちなみにコマオは今日もスタジアムにすら行けず、テレビ観戦もできず、ネットの速報サイトで戦況を確認する事しかできない。
あやこが隣で騒がしいのでそれすらままならず、お風呂に入れてやった。
風呂から上がり、嫁があやこを寝かしつけてくれるのでコマオは速報サイトをチェックする。
すると、愛すべきクラブは前半の終わりに一点返していた。
おーしいったれいったれーとコマオが興奮している内にあやこが眠り、嫁が退室する。
あやこは最近、右側臥位になって眠るので、うつ伏せにならないようにコマオが見守る。
あやこかわいいなーとうっとりしていると、愛すべきクラブは同点に追いついていた。
コマオは追いついた矢先、恐ろしさを感じる。
この喜びはそう長く持たないのではないか。
コマオは愛すべきクラブに自信がない。
勝てと言うより、負けないでほしいといった気持ちが浮かんでいる。
そんな消極的なコマオをよそに、愛すべきクラブは三点目を上げ、リーグ初勝利を手にする。
相手より得点で上回るまで攻めるのが愛すべきクラブのフットボールである。
サポーターが消極的でどうする。
勝利の後もコマオには反省が待っている。