4月の末、コマオは二つの旅立ちを見た。
まずは25日、コマオの祖父が静かに息を引き取った。
幼い頃から抱いていた、いずれ来るであろうと思っていた祖父の発つ時が来た。
通夜、葬儀はコマオらの親族のみで小さく営み、皆で温かく祖父を見送った。
本当にいいお葬式であった。
なぜ、お葬式で涙を流すのか、コマオには今まで理解ができなかった。
しかし、ようやくわかった。
思い出す祖父の顔は全てが笑顔であった。
8月に誕生するコマオの子をぜひ抱いて欲しかったが、それはもう叶わない。
コマオは子に祖父のことを伝える必要がある。
次に30日、コマオは嫁の兄、つまり義兄の結婚式に出席した。
三宮にある某ホテルで行われた式は非常にアットホームであり、出席者を笑顔にさせた。
そして、ご飯がとても美味しかった。
コマオと嫁はぜひホテルを利用したいと意見が一致した。
コマオは義兄の門出を見届ける義務がある。
義兄は優しい人物である。
周囲への気配りができる。
コマオが初めて嫁の実家を訪ね、しどろもどろしている際、義兄はご両親との間の潤滑油としてコマオを気遣ってくれた。
あの時ほど世話になったことはない。
義兄とお嫁さん、いつまでもお幸せに。