コマオは寝床で一人、ニュースを頼りに生活をしている。
朝、民放各局の報道番組は寝起きのコマオにとって賑やか過ぎるので、めったにテレビをつけることがない。
しかし、ここ一週間は状況が普段と異なる。
さらなる情報を求め、ニュースをただただ見ている。
嫁は実家へ帰省している。
関東に嫁入りした幼なじみが避難してきたので、再会のため帰省中である。
幼なじみのご主人は出張で家を空けることが多く、最初の地震で被災した際には隣に住む外国人家族が一緒にいてくれたらしい。
嫁たちは阪神大震災の被災者でもある。
停電や断水と言ったライフラインの支障が、どれほど生活に影響するかを身をもって体験している。
今回の震災から2、3日の間、彼女たちは連絡が取れずにいた。
コマオが思う以上に悲壮感が心に満ちていただろう。
ご主人は仕事上、しばらく家には帰ることができないので、やむなく実家へ非難してきたと言う。
そして、嫁は幼なじみを気遣い、よき話し相手として隣にいてやることにした。
コマオはこの一週間、夜勤以外は7時に起きて震災報道を見る。
仕事に出掛けて18時過ぎには寝床へ戻り、夕食をとりながら震災報道を見る。
オンラインからの情報も閲覧している。
本当に悲しい出来事である。
自分に何ができるのか。
今、自分が何をすれば一番いいのか、大人になった自分は理解をしていない。
ブログに災害伝言板のURLを貼り、募金をすること。
滞ることなく出勤し、それまでと変わらないよう仕事をすること。
周辺の店舗から米や懐中電灯などがなくなっているが、決して慌てないこと。
これから、よりたくさんの情報から被害がわかり、ニーズがいろいろ出てくると思う。
自分ができることを一つでも見つけ、実行したい。
コマオは何となくiPodをとり、シャッフルの中からセカイイチの『あたりまえの空』を聴いた。
嫁のいない静かな寝床がこんなにも寂しいとは思いもしなかった。