朝8時半、みんなで決めた集合時間に駆けつけたのはコマオ一人であった。
昨年の反省がまったく活かされず、9時の第一試合は用意のできた人から出るという、作戦もポジションもあやふやなままスタメンが決まる。
今大会は計8名が集った。
中には初対面のいわゆるキーパー経験者K島弟がいる。
彼の存在は何より頼もしく、やはりキーパーはキーパーに任せるべきと大会後、方々から反省の声が挙がった。
気温が低いので身体は言うほど疲れない。
しかし、あまりにも気温が低すぎる。
会場のコートにはうっすらと雪が残っていた。
温度計は0℃なのか1℃なのかよくわからない位置にある。
そして、もともとスタミナのない人たちには疲れないと言っても走るとしんどい。
コマオは第一試合の前半を終え、すでに息がしにくくなっていた。
審判員の声が飛ぶ。
「残り3分で~す」
えっ、まだ3分あるん?
コマオは頭が真っ白になった。
試合は先制を許すが後半にMの得点で追いつき、そのまま引き分けた。
グループリーグは3チーム総当りである。
第二試合の結果で次の1~3位決勝リーグ戦が決定する。
ここで敗れるわけにはいかないと思っていたが、結果は1-5。
今大会最大の大敗であった。
グループリーグ3位となったコマオらは当然、各グループの3位同士が集まる決勝リーグに入る。
いわゆる最下位決定戦である。
この最下位決定戦も3チーム総当りなので、コマオらは2試合することになる。
誰もが一つ勝てば最下位はないだろうとへらへらしていた。
そして、初戦を3-1で勝利する。
コマオは後半から出場し、この日ようやくシュートを2本放った。
どちらも枠には飛ばず、得点には至らない。
今日の目標としてベスト3に入ることが掲げられていた。
しかし、今となっては遠い昔、コマオたちがいるのは最下位グループである。
チームの目標を見失ったコマオは個人的な目標を達成することに闘志を燃やす。
それは得点を挙げること。
最終戦、勝つか分ければ8位、負ければ得失点によっては本当に最下位となる試合が始まる。
この試合もコマオは後半スタートとなる。
前半を1-2で折り返したチームは後半に全てを懸ける。
すでにビハインドであり、攻撃に出るしかないコマオらは必死に攻める。
コマオもT中の絶妙と言えるパスからシュートを放つが、やはり、それは枠の外。
遠目からのシュートも力なく簡単に防がれてしまう。
相手も相手で守りに入ることはなく結局後半だけで2点を取られてしまった。
1-4。
絶望の中、表彰式が行われ、コマオらは一番最初に名前を呼ばれた。
つまり、最下位の10位であった。
9位と得失点は同じであったが、総得点でコマオらは足りなかったらしい。
今大会を通じて分かったこと。
それは守護神の存在である。
K島弟がいなければ、本当にえらいことになっていた。
そして、コマオを含め、全員のシュート不足である。
打たなければ入らない。
次回は3月6日らしい。
また、コマオは勤務の調整に苦しむだろう。