係りの者の合図を聞き、コマオは鉛筆を置いた。
この瞬間、数ヶ月に渡るコマオの資格試験が終了した。
今日からは勉強を理由に逃げることができない。
自身の抱える困難な業務に向き合わなければならない。
行きの道のりでその小柄な体内から溢れていた自信は霧がかかってよく見えない。
「うまくいったか悪かったかすらわからない」
コマオは感想を述べる。
そして、帰りの電車内でレディオヘッドを聴きながらふと、今日は学友たちが洛北で芋掘りをする日だったと思い出す。
コマオはおいしいおいしい焼き芋と熱々の豚汁を想像した。
ニヤっとしたコマオはふと、自身の抱える困難な業務を思い出し、めまいを覚えた。