http://d.hatena.ne.jp/rainbowring-abe/20051111
(37)戦略表
実行 | 目標または獲得物 |
---|---|
大衆を無知にする | 公共組織の衰弱 |
重要点(価格と売上げ)をコントロール することにアクセス する | フィードバック 出力に必要とされる反応 |
[大衆を]上の空にさせる | 防衛力の低下 |
家族を攻撃する | 若者の教育 をコントロール する |
現金は少なく、借金と施し物を多くする | もっと自堕落 に、もっとデータを |
教会 の独立性を攻撃する | この政府 のようなものに対する信仰 を破壊する |
社会的画一性をはかる | コンピュータ ・プログラミング を単純にする |
税に対する反抗を最小に押える | 経済 データを最大にする。強制する問題を最小にする |
同意係数を安定させる | 単純化 |
はみ出しに対するコントロール を強化する | コンピュータ 入力データを単純化し予知可能性を大にする |
境界条件を確立する | 問題の単純化。差異の解決と差異同一化 |
適切なタイミング | データの変移と不明瞭さの減少 |
コントロール への抵抗を最小限に抑える | コントロール を最大限にする |
コントロール を最大限にする | 究極まで従属させる |
通貨の崩壊 | アメリカ 国民 相互の信頼崩壊 |
END(作戦終了)
(38)陽動作戦:基礎戦略
沈黙の兵器の機密を保護し、大衆コントロール をかちとる最も単純な方法は、一方で大衆には基礎的なシステム 原則を知らしめないようにし、他方で大衆を混乱させ、無秩序にさせ、ほんとうは少しも重要でないことに引きつけ続けておくべきだということは、経験にてらして証明されてきた。このことは、次のことによって達成される。すなわち―
〔1〕公共教育 では、数学 、論理 学、システム 設計ならびに経済学 などは程度の低いプログラム を植えつけ、技術 的創造を妨げることによって、かれらの精神を武装解除 させ、精神的行動をサボタージュ させる。
〔2〕次のことによって、かれらの感情を解放してやり、かれらの我がまま勝手と、感情的・肉体的な活動の中に放縦さを増してやる。
1.メディア ―特にテレビ と新聞 ―を通じて、セックス、暴力と戦争 を集中砲火で浴びせ続け、毅然と立ち向う感情を軟化させる(心的・感情的にレイプ する)。
2.かれらが欲するものを与えて―過剰に―思考に「カロリー が高いがまずい食品」―かれらが真に必要とするものを奪いとる。
3.歴史や法律 を書き変え、大衆を変質者が作り出したもののとりこにさせる。
このようにしてこそ、かれらの目や心を、その人間にとって必要なことよりも、自分とは無関係なでっちあげたものごとへ逸らさせることができる。
一般原則は、混乱あれば利益あり、である。さらなる混乱あれば、さらなる利益あり、である。それゆえ、最上のアプローチは問題を作り出し、その解決を示すことである。
(39)陽動作戦の要約
メディア :成人大衆の関心を真の社会問題からそらさせ、少しも重要でないことに縛りつけ続けよ。
学校:青年大衆には、真の数学 、真の経済学 、真の法律 ならびに真の歴史については無知のままにさせ続けよ。
娯楽:大衆娯楽は小学校 六年の水準以下にとどめ続けよ。
労働:大衆を、考える時間もないほど、忙しく、忙しく、ひたすら忙しくさせ続けよ。ほかの動物とともに農場に戻れ、である。
(40)同意:勝利の第一歩
沈黙の兵器システム は、従順な大衆から合法的(必ずしも道義的とは限らない)強制力を使って入手したデータにより作動する。沈黙の兵器のシステム ・プログラマ にとっては、国税庁 を通じた大量の情報は利用価値が大きい。(国税庁 の資料リストにある『アメリカ 経済 の構造研究 』参照)。この情報には、納税者 と雇用 者とが供給した奴隷 労働によって提出され、収集され、計算された、連邦 ならびに州の徴税書類に含まれた、よく系統だてられたデータの法的刊行物から構成されている。その上、国税庁 に提出された、このような大量の徴税書類こそは、戦略意思決定の重要なファクター となる、大衆の同意を示す有力な指標である。
(43)人工子宮
人は母親の子宮 を離れる時から、さまざまな形の代用保護物すなわち殻(から)である人工子宮 を作り、維持し、引きこもる方向にことごとくの努力を傾ける。これらの人工子宮 の目的は、活動の安定にも不安定にも対処する環境を確保すること、成長と成熟の時期にはシェルター となり、老後には自由を保証し、外からの攻撃に身を守る防御物を確保することにある。このことは、一般大衆でもエリート でも変りない真実である。だが、問題解決策の求め方には決定的な差異がある。
なぜ市民個人が政治 という機構を作りだすかという根本的な理由は、子ども 時代に頼りにした関係を永続させたいという、潜在的な意志あるいは欲望に根ざしている。卒直にいえは、かれらは、かれらの生活からすべての危険を取り除き、頭をなで、傷口にキスをしてくれ、どのディナーテーブルにもひな鳥をつけ、体を洗ってくれ、夜になればベッドに押し込んでくれ、何ごとも明日の朝目が覚めればすべてよくなっているだろうと言ってくれる神人が欲しいのである。
こういう大衆の行動は、恐怖、怠惰、利巳主義の軍門に降っていることを意味する。そういうどうしようもない大衆に対する有効な戦略兵器となるのが、かれらが主成分になっている福祉国家 である。
(45)行動/攻撃
多くの人は、自分の日常生活をわずらわす他人を、できることなら抑えこみたいか、殺したいか、あるいはその両方だが、自分が起こした明白な行為で、道徳 上あるいは宗教 上の問題を争わされなければならないのはごめんだと思っている。
それゆえ、かれらは、自分たちの手を血で汚さないようにするため、(自分の子ども たちも含めて)他人に汚い仕事をやらせる。かれらは、動物に対する人間の扱いが悪いと言ってわめき散らしながら、自分の視野には入らない下町 の漆喰の屠殺場から来るハンバーガー の前によだれをこぼして座る。だが、偽善 者であればあるほど、世間では政治家 と呼ばれている殺し屋 の専門団体に財政 援助の税金 を払い、政府 の腐敗堕落 を訴える。
(46)責任
多くの人々は自由に物事(冒険その他)をやりたいとは思うが、失敗を恐れる。
失敗の恐れは、成功の見込みが薄いとか、人が信じる気のない創作 された嘘(法律 )を通過させるとかの場合は、他人に責任を押しつけるとかの無責任さに現われる。
かれらは権威を求める(権威 authorityの語源 は「創作 者author」である)が、責任や虚偽は引き受けようとしない。そこで、かれらは、かれらに代って現実に直面してくれる政治家 を雇う。
(47)総括
人々は自分たちが次のことをできるように、政治家 を雇う。
1.体を使うことなしに安全を手に入れる。
2.頭を使うことなしに行動を手に入れる。
3.生か死かをじっくり考えることなしに、他人から盗み、傷つけ、死に至らしめる。
4.全くその気のない責任はとらない。
5.これらの局面に立たされる訓練を受けることなしに現実や知識という利益を手に入れる。
かれらは政治家 たちに戦争 機械を作り出して操る権力を与える。
その機械は―
1.国家/子宮 の生き残りを確保する。
2.国家/子宮 が侵略されることを防ぐ。
3.国家/子宮 を脅かす敵を滅ぼす。
4.国家/子宮 の安定のために、順応しない自国の市民を亡ぼす。
(49)徴兵
徴兵 あるいは他の類似の制度のそもそもの目的は、脅迫によって、社会の若い男性に政府 は万能であるという、いわれなき確信を教えこむことにある。彼はまもなく、祈りが時間をかけてやっていたことを、一発の弾丸が一瞬のうちにドンデン返しにしてしまうことをを教わる。
徴兵 (志願兵など)は、中年と老年が若年を公共の汚れた仕事に強制的につかせる目的をもって考案された、強制的集団犠牲と奴隷 の制度である。それは若者を年長者と同じように有罪とし、若者による年長者批判を極力抑えつける作用を果たす(世代安定剤 )。それは、「愛国的・国民 的」サービスというラベルを貼られ、おおやけにマーケット に出され販売される。
ふつうの状態では存在しないものは、計算によって強制的に明るみに出すことができる。人類 は機械であり、掴んで回すことのできるレバーであって、社会をオートメーション化することと、靴工場をオートメーション化することとの間には、ほんのわずかしか違いがない。
(50)実施のファクター
【ファクター Ⅰ】
徴兵 の成功には、ほかの人間社会機構のように、あれこれの形の脅迫(または刺激)が本質的に重要である。物理学 の作用反作用の原理は、内的なサブ・システム にも外的なサブ・システム にも適用されなければならない。
徴兵 にあたって、確実に個々人を洗脳しプログラム に組み込むには、家族と同僚グループの双方ともを巻き込んで統制下に置かれなければならない。
【ファクター Ⅱ 父親】
家族もちの男を、確実に息子に正しい社会訓練と態度を身につけさせて成長させるように躾けなければならない。広告 メディア 等は、父になるべき男が結婚 する以前、少なくとも結婚 するまでには、尻に敷かれる存在になるように膳立てすることにかかりきっている。彼は教えられる、自分は自分用に打ち込まれた社会のクサビに順応するか、性生活の両脚を縛りつけられるかであることを、そして、やさしい仲間づきあいはゼロになることを。彼は見させられる、女たちは論理 的、原則的で尊敬に値する行動よりも安定を要求するものだということを。息子が戦争 に行く時までに、父親(骨抜きにされてクラゲ のようになっている)は、自分の同僚たちに非難の目を向けられないうちに、また、彼個人の意見や自尊心 の殻を破って偽善 者とならないうちに、息子の手に銃を渡すだろう。息子は戦争 に行くか、父親が当惑するか。それでも息子は戦争 に行くだろう、戦争 の真の目的がどこにあるのかを知らずに。
【ファクター Ⅲ 母親】
生まれたての子ども をもつ女は、幸福で目が輝きすぎて、富者の大砲の材料も奴隷 労働の安価 な源泉も見分けがつかない。しかしながら、女は、遅かれ早かれやってくる「現実」の変移を受けいれることに慣らされなければならない。その変移にはどうにも処し切れなくなるほど、家族という単位をとことん破壊しなければならず、国家は公教育 をコントロール し、国営の保育センターをさらに増設し、父母が子ども を早い時期からそこへ〝派遣 〟させるよう義務づけなければならない。洗脳教育 は早いうちから行うほど、子ども たちの変移の速度を(強制的に)上げることができるのである。
【ファクター Ⅵ 家畜】
もっている頭脳を使わない人間は、頭脳がないのも同然である。だから、父親、母親、息子、娘というこれら知性のないクラゲ の学校は、荷物運搬動物あるいはせいぜい彼らの調教師 となるほかはないのである。
さて、「戦略表」にあるように、この「静かなる戦争 」は通貨の崩壊によって完結します。
私はこれまで「お金持ち」たちの「お金儲け」のために社会が仕組まれていると考えてきました。だから、「通貨の崩壊」の意味がよくわからなかったのです。そんなことをすれば、「お金持ち」たちの損失も大きいはずです。でも、彼らの目的が単なる「お金儲け」ではなく、一部の人 間による公然とした世界の独占支配であるとしたら…。グローバリゼーション とは、その現われなのではないでしょうか。そう考えると、これまで世界で起きたさまざまな矛盾に満ちた出来事もスッキリと腑に落ちます。
ロック フェラー が資金提供して設立された外交問題評議会 (CFR )の重要メンバーであるリチャード・ガードナー が、これを裏付けるような興味深い発言をしています。
「我々は、世界政府 という巨大なピラミッド を構築することにあたって、上から下に向かうより、下から上に向かった方が良い。それは、一見すると、ウィリアム・ジェームズの『どんぱち騒ぎ』という表現がぴったりの、突然的な大混乱をもたらすだろう。しかし、このように各国の大衆を絶望に導きながら徐々にその国の主権を侵食し、最終ラウンドで国家主権の明渡しを迫る方が、結局のところ、昔流のトップダウン 方式より早く世界政府 を実現することができる」
これまで見た様々な「計画」を総合して考えると、「静かなる戦争 」のあとに「激しい戦争 」つまり最終戦争 が計画されているのではないかという疑念を持たずにはいられません。