「ロゼット」のバラを引き続き紹介します。「薔薇物語」は最終回となります。
「スプリング・コサージュ」は2009年のJ&Pのバラです。ソフトピンクの花色と軟らかな花びらが相まって、優しい表情のバラで、近くによると、ふわっと爽やかな香りが感じられます。
「ファビラス」は2000年J&Pのばらです。絶えることなく咲き続け、とても丈夫なバラです。花名は「すばらしい」の意味です。
「ブラスバンド」は1995年のJ&Pのバラで、深みのあるオレンジ色が美しい、気温が低い時は温かい橙色、高温になる二番花はかっきりとした杏色になります。
「チャールストン」は1963年のメイアンのバラです。色変わりのバラで陽にあたると黄色から赤に変化します。
「チョコレートサンデー」は2009年のメイアンのバラで、ひときわ目を引くチョコレートブラウンの、コロっとした抱え咲きで四季咲きのつるバラです。
「薔薇物語」21(最終)
マルメゾン宮殿のバラとバラ図譜
フランス革命後、新時代のヒロインとして登場したナポレオン・ボナパルド皇妃ジョセフィーヌこそ、バラの発達に最も貢献したと称えられる女性です。
彼女はパリ郊外のマルメゾン宮に、世界各地から珍しい品種を集め大バラ園を作りました。ナポレオン失脚後もジョセフィーヌ館のみは、パリに入ったロシア皇帝アレクサンデルの庇護のもとに荒廃を免れています。
ひとえに社交界の花と謳われた彼女の魅力によるものでした。
精密で美しい植物画を描いた画家ピエール・ジョゼフ・ルドゥーテは、ジョセフィーヌの後援を受けてマルメゾンに咲くバラを描き、「バラ図譜」を刊行しました。
この功績によってルドゥーテは「薔薇のラファエロ」と称され、この美麗の本はヨーロッパのバラ栽培熱をより高める契機となりました。
その後、ハイブリット・ティをはじめとする新品種が次々と作り出されて、現在は二万種ともいわれる、まざまな魅力をたたえたバラの数々が、世界中で愛好され、「花の王」の地位を今なお続けているのです。
おわり



