ロゼット咲きのバラを続けて案内させていただきます。
アンティークタッチのバラは、クォーターロゼット咲きや、カップ咲き、濃厚な香りと言ったオールドローズの特徴を引き継ぎつつ、現代バラの長所である四季咲き性や、豊かな花の色、雨にも負けない厚みのある花弁などの特色を持っています。
「薫乃」(かおるの)は2008年に京成バラ園で作出したバラでホンワカとした温かみのあるバラです。
「キャラメル・アンティーク」は2000年・ドイツ・コルデスのバラで花弁の中心がキャラメル色から外側がピンクになる美しい花です。
「ゴルデルゼ」は1999年ドイツ・タンタウの橙色のバラでとても珍しい花です。
「ゴールド・シャッツ」は1996年のタンタウのバラです。まぶしい黄色が綺麗です。
「薔薇物語」10
アラビア人のバラの保存方法は、蕾を集めて土の壺に入れ、口を粘土で封じて地中に埋めます。
バラが必要な時に取り出して、蕾に水をかけ、空気にさらして花弁が開くのを待つ、というもの。
当時のバラは四季咲きではなかったことが良く分かります。
ギリシャ人から化学を学び、おおいに発展させたアラビア人によって、それまで単に水に浸すだけだった「バラ水」を、蒸溜方法によって作ることが始められました。
保存に適した蒸留法は、忽ちヨーロッパ全土やアジアに広がってゆきます。

