障子の隙間から射し込んでくる眩しい光に意識が覚醒へと促される。
不思議なほど心地よいまどろみの中を揺蕩ったあと、瞼を照らす光に導かれてウンスはゆっくりと目を開いていく。

まず視界に入ってきたのは見慣れない天井だった。


「ん……」


首だけを起こして部屋の中を見回してみる。

見覚えのない部屋。

ここは……?

昨日の記憶をぼんやりと手繰り寄せる。
開京に戻ってきて、王様と王妃様と叔母様に会って。

それからあの人の屋敷に連れてきてもらって……。

 

……。

……。

……!!

 

それ以降の記憶が鮮明に蘇り、ウンスは赤面して布団を被った。


性急に求められて、何度も身体を繋げて。
あの人から与えられる熱と快楽に酔って。

何度高みに昇ったかわからない。

激しいながらも私に触れるあの人の手は優しくて。

私を見る瞳には愛情が溢れてて。
幸せだった。ものすごく。


でも最後の方は全く記憶がない。
寝たというよりも気を失ったと言った方が近いのか、気が付けば今という次第。

あれからどのくらい経ったのだろう?

ウンスは布団から顔を出して窓の方を見た。

昨日お屋敷に着いたのは夕方頃だった。

今はだいぶ日が高い気がする。

今何時?

ウンスは気怠い身体をなんとか起こした。
未だに残る下腹部の違和感。
なんだか、ヨンがまだ中にいるみたい……
そんなことを思いながら、ふと自分の身体を見下ろす。

いつの間に着せられたのか、きちんと夜着を纏っている。

それに身体も綺麗だし、べたつきも感じない。

あの人が清めてくれたのよね?
ありがたいけど、なんだか複雑な気分だわ。
そりゃあ既に全部見られちゃってるけどやっぱり恥ずかしい。

それに布団も綺麗なものに変わってる?
あんなに激しかったんだからもっと乱れててもいいはずよね。
それにシーツだって。
きっと、いろいろ……ひどい状態だったはずなのに。

今は清潔な布団に包まれている。

 

本当にまめよね、こういうところ。
それであの人はどこに行ったのかしら?
顔洗いたい。

トイレにも行きたい。
それにお腹も減ったわ。

とウンスが考えていると部屋の戸が開いた。

「お目覚めですか?」

既に身支度を済ませているヨンが、手にウンスの着替えらしきものを持って、部屋に入ってきた。

 

「身体は大事ないですか?」
「……うん」

 

何度か身体を重ねているのに、今日はなんだか一段と気恥ずかしい。

ウンスはヨンの顔が見られずに俯いた。

それを見たヨンは別の意味に受け取ったようで、どこか具合が?と心配そうにウンスの顔を覗き込んできた。

 

「え、違うの……」
「ですが……昨日は加減ができず、無理をさせました」

「え、ああ……うん、大丈夫。私も……その、夢中になちゃって……嫌じゃなかったし……」

「イムジャ」

「やだ、私ったら何言ってるかしら。もう恥ずかしいじゃないっ」

 

と、ウンスはヨンの胸を叩いた。

 

「それより今何時?」

「ちょうど午時になる頃です」

「午時って……確かお昼だったわよね」

「はい」

 

どうりでお腹も減るわけよね。それに喉も乾いたわ。

でもそれより先に。

 

「あの、トイレ……じゃなくて厠に行きたいんだけど。それに顔も洗いたいわ」
「着替えをお持ちしました。着替えたらご案内します」

 

ウンスは着替えようと起き上がろうとした瞬間。

足に力が入らず、ぐらりとその場に崩れ落ちそうになった。

ヨンが咄嗟にウンスの体を支える。

 

「イムジャ!どうされたのです?やはり具合が?」

「違う、そうじゃなくて。足に、力が入らなくて」

「え?」

 

その後もどうにか立ち上がろうとするが、ふらつきヨンに支えてもらう始末。

ようやく立ち上がり、なんとか着替えて歩けるようになったのは半刻も経ってからだった。

 

 

 

無事に厠を済ませ、顔を洗ったウンスがすっきりした気分で、屋敷の中をヨンの後について歩いていると。

今度はついに堪えきれなくなったウンスの腹の虫が盛大に鳴いた。

ウンスはちらと前を歩くヨンの背中を見た。

聞こえちゃった……わよね?

何も言って来ないけど、背中がプルプルしてるもの。

なによ、失礼しちゃうわね。

食欲は人間の3大欲求の1つなんだから!

 

「しょうがないでしょ!昨日から何も食べてないんだもの。誰かさんのせいで」

「では昼飯にしましょう」

 

そう言って通されたのは居間と思われる部屋。

大きな卓と椅子が置いてあり、卓の上には料理が並んでいた。

そこでこの母屋を管理している使用人夫婦を紹介された。

使用人は他にもいるみたいだけど、この母屋を取り仕切っているのはこのご夫婦で、旦那さんはスンホさん、奥さんはミンスさんと名乗った。

ちょうどウンスの両親くらいの年代の夫婦だった。


「奥様。お初にお目にかかります。こちらの母屋をお世話させていただいております。何かございましたら何なりとお申し付けくださいませ」

「あ、はい。ユ・ウンスです。これからよろしくお願いします」

 

そう言って頭を下げたら、夫婦は珍しいものを見るような目でこちらを見てきた。
そして夫婦で顔を見合わせた後、短い退室の挨拶を述べて部屋を出て行った。

「私何か変なこと言った?」
「いえ、イムジャはそのままでおってください」
「?」

 

 

 

 

 

 

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***
 

ついに始まりました(?)二人の日常篇。

これから二人がどんな日常を送っていくのか見守っていただければと思います(*´ω`*)

そして婚儀の準備もちょっとずつ進めていければなぁと思っております!

 

てか、もうサブタイトルみたいなやつ止めていいかな?

ネタ切れ感半端ないというか

やっぱり何も考えずに始めるのはよくないね( ;∀;)