少し前の話題だけど、ギリアドのハーボニーの偽薬の話。
こんな詐欺もできるんだ!中国の組織か!?って驚いたのが正直な感想。
こんな事件が起きてしまった原因はなんなんでしょう。
僕は「皆が金に目がくらんでいるから」だと思う。
今回の偽薬は「現金問屋」から仕入れたものなんでしょ?
金に目がくらんで現金問屋なんかから仕入れるからこんな事件が起きるんですよ。
現役MRのとき、現金問屋はもちろん大嫌いでした。
売上落ちるし、患者数の把握もできないし。
でも、現金問屋の存在を許し、
作り出してしまっているのも製薬会社であるとは言えませんかね?
現金問屋がどこから医薬品を仕入れるかといえば、
病院や、薬局、卸です。
不必要な余った薬を現金化できるんだから、
医療機関にとっては現金問屋はそりゃありがたい存在です。
では、世の中に余剰在庫はなぜ生まれるんでしょうか。
製薬会社が必要な量以上に、工場で作るからですよね。
沢山売らないと売り上げ目標が達成できないからです。
製薬会社としては、卸に売ってしまえばそれで仕事は終わり。
その後の薬が処方されようが、捨てられようが、火事で燃えようが、
ぶっちゃけどうでもいいと思うんです。
売った段階でお金が支払われますから。
あとはそっちで何とか処理してねっていう話。
でも、まともに考えたら卸も商売なので、
医療機関に売れる以上の薬は製薬企業から仕入れませんよね。
500万円しか売れないのに、1000万円仕入れる馬鹿はいません。
しかし、それでも製薬会社は売上目標を達成するために、無理やり卸に買ってもらうんです。
ここで リベート って奴が効果を発揮します。
製薬会社は、卸企業に毎月仕入金額の目標を与えて、
達成すれば多額のリベートが支払われます。
卸としては、過剰に仕入れて赤字が発生するとしても、
赤字以上にリベートを貰えるなら、問題ありませんよね?
損して得取れってやつです。
極端な話ですが、500万円しか売れない物を1000万円仕入れてくれたら、600万円あげます!
って言えばわかりやすいですか?
+500万(売上)- 1000万(仕入)+ 600万(リベート) = 100万の儲け!
みたいな感じです。
そして、手元に残った過剰な在庫はどうするのか。
そう、現金問屋に格安で売るんです。
ということは上の計算式はこうなります。
+500万(売上)- 1000万(仕入)+ 600万(リベート)+ 300万(現金問屋への売上) = 400万の儲け!なんと!儲けが増えました!
この式はリベートを極端にしていますが、
卸は、プラス分(正規の売上、リベート、現金問屋への売上)とマイナス分(仕入金額)
を比較して商売をしていると思います。
製薬企業が自分の売り上げを上げるためにリベートを出せば出すほど、
世の中に余剰在庫が増え、現金問屋が潤っていくのです。
病院も現金問屋から買うと安いですからね。
少しでもケチろうとして手を出すんでしょうよ。
そうして現金問屋が当たり前になると、わけのわからない仕入を使ってしまって
偽ハーボニーのような事件が起きちゃったわけ。
もちろん、今回の事件で製薬会社に罪はない。
でも、事の源流を辿れば製薬企業の業績至上主義にあると思いますよ・・・。
必要な薬を必要な量だけ、適正に流通するようになれば、
現金問屋も入る余地がなくこんな事件は起きなかったんじゃないすかね。
製薬会社が業績に目がくらみ、
卸がリベートに目がくらみ、
医療機関が仕入値に目がくらむ。
だから、起きちゃった事件だと思います。
犯人捜しにばかりやっきになっていた感じでしたが、
そういった事が起きる土壌が作られていたことも反省すべきでしょう。
金を追い求めるのは大事だけど、どこかでバランスとって満足しないとね。
何事も適正が大事です。
誰も死ななくてよかったです。