玉名市伊倉北方に所在する県指定重要文化財の
補陀落山渡海供養塔及び板碑群(報恩寺跡)です。
現在地は、中世寺院であった報恩寺跡であり、現在、大小10基からなる板碑の一群が残っており、その中の1基に補陀落渡海碑があります。
補陀落渡海とは、海上にあるとされる観音信仰における補陀落浄土を目指して往生(船出)することで、その供養として立てられたのが補陀落渡海碑です。
この補陀落渡海碑は、安山岩の自然石で三角形を帯び、高さ約135㎝あります。梵字阿弥陀三尊を配し、その下に「補陀落山渡海行者下野之住夢賢上人」、右にはこの碑の施主である「本願尾州之住月照上人」と刻まれています。
補陀落渡海碑です。
※写真は2022年3月撮影