湯前町瀬戸口に所在する国指定重要文化財の
明導寺七重石塔・九重石塔です。
『日本石造物辞典』によると、石塔は境内東方の土塁上に並んで西向きに建てられています。元は、十三重塔もありましたが、現在は八代市内に移されています。3基とも逆修塔と考えられています。両塔とも凝灰岩製で、軸部と屋根を別材で構成します。各層の四面に二重光背型の龕部に定印の阿弥陀仏を彫りだしています。軒裏には木造の塔をイメージした二重の隅木や垂木を造り出しています。また、両塔ともに初層西面に銘文があり、沙弥浄心が願主となって建立されたことや大工達西、小工栄達によって造られたことが分かります。
※写真は2020年2月撮影