人吉市下原田町に所在する市指定有形文化財の
長福寺阿弥陀堂です。
万江川右岸側の高台に所在します。
説明板によると、室町時代のはじめ、応永8年(1401年)に原田地頭の豊永氏の菩提寺として創建された禅宗寺院です。江戸時代以降は僧侶をおかずに堂のみが存続しました。本来の堂の姿は3間四方の平面に寄棟の茅葺屋根ですが、昭和時代の改修により背後の1間分が取り払われ、瓦葺になっています。昭和の改修時に「天文七年」(1538年)の墨書が確認されたことから、その時の建築と推定されます。人吉市内の木造建築では最古、人吉・球磨地方の仏堂建築としても湯前町の城泉寺阿弥陀堂に次ぐ古さを持つ建造物です。
※写真は2022年12月撮影