みじかいストーリー
書いてみた
『おんがえし?』
むかしむかし、あるところに
おじさんと、おばさんが住んでいました。
おじさんは朝会社に行き、
おばさんは庭でお花の手入れをしていました。
ふと地面を見ると、見た事も無い昆虫がいました。
「何ていう虫なのかしら…?」
おばさんは、その昆虫を適当な容器に入れました。
夕方、おじさんが会社から帰ってくると、
おばさんは庭で見つけた昆虫を見せて聞きました。
「今朝庭で見つけたんだけど、珍しいでしょう?何ていう昆虫かしら」
「これは珍しいな、もしかしたら新種かもしれないぞ、調べてみよう!」
おじさんは早速ネットで調べましたが、
該当する昆虫も、似た昆虫さえも見つかりませんでした。
「昆虫に詳しい人に見てもらおう」
おじさんはそう言うと、早速研究者をネットで検索し始めました。
夜遅くなったので、明日の朝連絡する事にして眠りにつきました。
次の日の朝、昆虫を入れていた容器の中を見ると、
昆虫がいなくなっていました。
おじさんとおばさんは家中を探し回り、庭も探しましたがどこにもいません。
おじさんもおばさんも落胆しました。
「仕方ないな…実物はいなくなったけど、写真を見てもらえばわかるだろう、
写真撮ってるだろう?」
おじさんはおばさんに聞きました。
おばさんは驚いて言いました。
「あなたが撮ってるものだと思っていたわ!」
「撮ってないのか!?おまえが初めに見つけたんだろう!」
激しい口論になり、おじさんとおばさんは口をきかなくなってしまいました。
そんなある日の明け方、おじさんとおばさんは夢をみました。
夢の中にあの昆虫が現れて、こう言ったのです。
「保護してくれてありがとう。わたしはポロッパ星のものです。
無事に仲間と合流して帰ることができました。
そのお礼の品をテーブルに置いたので、困った時に開けて下さい」
おじさんとおばさんはパッと目が覚め、半信半疑ですぐ見に行きました。
するとどうでしょう!夢の中であの昆虫が言っていた通り、
はがきサイズ程の箱がテーブルの上に置かれていました。
おじさんとおばさんは、また激しい口論になり、
おばさんはこの箱を開けてしまいました。
すると中から白い煙が出てきて、
おじさんとおばさんは、あっという間に赤ちゃんになってしまいました。
人生の始まりです。
めでたしめでたし。