みじかいストーリー書いてみた
『カラスの水浴び』
小さな小川で、数羽のカラスが水浴びをしていました。
「気持ちいいな~~」
みんなは羽をバシャバシャさせました。
でも、一羽のカラスは浮かない顔をしています。
(もっと思いきり水浴びしたいなァ・・・)
そう思っても、
足が地面に着いていなければ水浴びは出来ません。
場所は限られるのです。
ある日、街なかを飛んでいた時に
見慣れないものを発見しました。
それは噴水です。
カラスは側の木に止まって、じーーっと観察していました。
そして、人が少なくなった時に、
恐る恐る噴水の中に入って行ったのです。
バシャバシャ!バシャバシャ!バシャバシャ!
「ヒャッホーー!気持ちイイ!」
カラスは思いきり羽を動かして喜びました。
その様子を側で見ていた男性は、
次々にカメラのシャッターを押したのです。
ある写真展で、注目を浴びている写真がありました。
それは、光と虹の中で水浴びをする、
躍動的なカラスの写真でした。
