【古いポケットコンピュータをもらった】
童子さんの家に遊びにきたびわ坊と、一緒についてきたやまはちゃんと麦ちゃんです。
NASAで学生宇宙飛行士の訓練を一緒に受けたアメリカの友人から、童子さんが昔のコンピュータに興味があるというので、アメリカ、ヒューレット・パッカード(HP)製のポケットコンピュータが贈られてきました。
びわ 「これ、テレビにつなげるんだねー」
童子さん 「日本のポケコンはテレビにつなげないけど、画面が細かく大きくなっていったの」
麦ちゃん 「童子ちゃんのおかげで、びわは勉強する習慣がついてよかったわー」
やまはちゃん「そのコンピュータは旅客機のパイロットも使っていたんだって」
びわ 「うわー、すげー!」
【HP社のポケットコンピュータ[HP-71B]】
シャープが1980年にパソコンで使われるようになったプログラミング言語BASICを搭載したポケットコンピュータPC-1210/1211を発売し、それが大ヒットとなったことで、他社からもBASIC言語でプログラミングができるポケコンが発売されました。
アメリカでの電卓大手のHP社とテキサス・インスツルメンツ(TI)社からもポケコンが発売され、このHP-71B(1984年)もその一つです。
【HP-71Bの3Dモデル】
HP-71Bは科学技術計算に特化したBASIC言語を搭載していて、本体手前に4つのカートリッジスロットを持ち、BASIC言語の他に航空宇宙や天文学分野からは絶大な支持を持つ高級言語FORTHカートリッジや測量計算、テキストエディタなどのアプリケーションカートリッジを入れて使うことができました。
周辺機器も豊富で、プリンタやプロッタ、フロッピーディスクドライブのほか、上のイラストにあるディスプレイアダプタをつなぐことで、テレビディスプレイを使うことができました。
日本のポケコンは外付けディスプレイを使用せず、内蔵の液晶ディスプレイを大型化、高精細化していきました。
また、プロッタプリンタやディスクドライブも一体化して、一台ですべてを完結させる形を取っていきました。
今はアメリカでもポケットコンピュータは発売されておらず、高機能プログラム関数電卓やノートパソコンがその役割を担うようになりました。
今回も古いコンピュータの話ですみません(;^_^A