【ポケットに入るパソコン】
麦ちゃん 「あ、童子ちゃんまた新しいアイテム持ってきたわね」
童子さん 「パソコンショップ猫山の店長からもらったんだけど、20年も前のパソコンよ」
やまはちゃん「こんなに小さいのにパソコン?」
童子さん 「電子手帳なんだけど、ネットにもつながるし、色んなソフトが使えるわよ」
【Linuxザウルス[SL-C860]】
みどりちゃん「で、パソコンのエロゲやってるのね」
童子さん 「人聞きの悪い事言わないでよ!!可愛い女の子が主役のアドベンチャーゲームよ」
みどりちゃん「ふーん(ニヤニヤ)」
童子さん 「…ま、ちょっとエッチなシーンもあるけどね」
電子手帳から発展したPDA(携帯情報端末)のザウルスに、NECのパソコンPC-9801エミュレータを入れて、98用のゲームをプレイしている童子さんです。
【最後の恐竜】
1993年に発売され2006年までそのシリーズが続いた、シャープのPDA[ザウルス]です。
この機種は2004年に発売されたザウルスSL-C860です。
当時としては非常に高精細だった3.7インチVGA(640×480ピクセル)タッチパネル液晶、高速CPU、大容量メモリを搭載し、OSにはLinuxを採用したことで、豊富なLinuxアプリケーションを利用することができたため、本来のターゲットユーザーのビジネスパーソンよりもPCマニアに高い人気が出たザウルスの最終シリーズでした。
ノートPCのような形態(上のイラストの左)から、ディスプレイを180度回転させてたたむと、タブレット形態(上のイラストの右)に変形します。
付属のタッチペンで文字や絵を画面に書くことができ、現在の2in1PCと同じような使い方ができました。
以前の記事でも触れましたが、シャープはザウルスに電話機能を内蔵させようとしていたのですが、当時のNTTドコモやAUといった大手通信キャリアは、「パケ死」という言葉が出てきたくらい客がお金を突っ込んでくれるiモード(EzWeb)の対抗馬ともなりかねないスマホの登場をこころよく思わず、ついにザウルスはスマホに進化することなく、その後登場した海外製のiPhoneやAndroidスマホに取って代わられ、その歴史を終えました。
MP3プレーヤーや電子ブックでもそうでしたが、日本の民間企業はいちはやく革新的な製品を作るのに、既得権益を有する企業…特に天下りの受け枠となっている大手企業がそれを徹底的に潰し、遅れてやって来たiPodやiPhone、Amazon Kindleのような黒船の来襲に慌てふためく構図の繰り返しのように思います。
今は基本技術も失われ、ジェット旅客機もマイクロコンピュータも自前で作ることができなくなってしまった日本ですが、四の五の言わずに小中学校で包丁を持たせてリンゴの皮をむいたり、ラジオのハンダ付けをさせることからやり直すべきなのだと思います。
私はリンゴの皮むきもハンダ付けも下手くそですが(^▽^;)