奇跡は起きるものではなく起こすもの | こむぎブログ~猫とコンピュータ~

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3匹のお姉ちゃん猫と3匹の弟分猫たちの日常と6匹の猫たちが登場する変な猫マンガ。
そして昔のパソコンあれこれ。

今日の猫たちです。

 

【3年B組BJ先生】

猫山市民劇団で、手塚治虫さんの名作「ブラック・ジャック」を公演しています。

主人公のブラック・ジャックに獅子堂先生が、ピノコにみどりちゃんが抜擢されて、麦ちゃんは患者役です。

 

世界中の名医からも見放された難病に冒された患者を前に、私が奇跡を起こしてみせるとブラックジャックが熱弁を振るっています。

 

 

【驚異の再生医療】

NHKスペシャル「寝たきりからの復活~密着 驚異の再生医療~」を、先日見ました。

事故などで脊髄を損傷し、首から下の体が完全に麻痺し、寝たきりの生活を余儀なくされていた患者さんたちが、最新の再生医療で以前は考えられなかったような回復を見せている場面は、本当に奇跡としか言いようがないものでした。

 

紹介されていた患者さんは皆、首から下は動かすことができず、最も重症の患者さんは自発呼吸もできず人工呼吸器を取り付けられ、水も食事も飲み下すことができないため、鼻から流動食を流し込まざるを得ない状態になっていました。

回復の見込みはまずなく、一生をこのような状態で過ごすものと思われていました。

 

ところが、ノーベル生理学・医学賞を受賞したことで知られる山中伸弥教授の研究に端を発した再生医療が、絶望的な状況に追い込まれていた患者さんたちに奇跡の回復をもたらしました。

 

ここで使われているのはiPS細胞と同様に、生物の様々な器官に成長することができる幹細胞で、患者の骨髄から採取した幹細胞から神経に成長する幹細胞を抽出し、数万倍に培養し、損傷した脊髄に注射で注入し、切断された神経を再生するというものです。

 

治療を開始して数日で目に見える効果が現れ、2ヶ月から数ヶ月で、寝たきりの状態から自力で歩行するまでの回復を見せる患者さんもいました。

最も重症だった患者さんも、まだ歩くことはできないものの、人工呼吸器がはずされ、普通の食事を取り、言葉を取り戻すことができるところまで回復をしていました。

 

それまで付きっきりで介護をしていた奥さんと、再び会話をすることができるようになった患者さんとが泣きながら奇跡的な回復を喜んでいたのが印象的でした。

 

 

【奇跡は起こすもの】

例えば、末期ガン患者の方が、なぜかそのガンが消失して生還した、という事例があったとしても「これは奇跡だ」と言ってしまえばそこで思考は停止してしまいます。
奇跡と呼ばれるものにも何らかの理由を見つけるというのが科学的な思考でしょう。
 
皮膚ガンの中でももっとも悪性度が高い悪性黒色腫の患者さんが、治療はもうできないと医師に言われ、自宅で療養中に患部の痛みをやわらげようとカイロをあてていたら、いつの間にかガンが消えていたという事例がハイパーサーミア(温熱療法…効果があるのが判明しているのに、諸外国と違い、日本ではなぜか保険医療適用外になっています)という治療法につながるなど、奇跡と呼ばれるものは起きる理由があるというものだと思います。
 
 
【マンガの果たす役割も大きい】
手塚治虫さんの漫画「ブラック・ジャック」を読んで医学の道に進んだ方は多く、また、鉄腕アトムを読んで工学分野に進んだ方も多いと思います。
最近のマンガ雑誌に掲載されている漫画は、魔法とファンタジーものが多く、超能力で奇跡を起こして都合よく問題を解決していくというものが多いように感じます。
想像力を広げるという意味ではよいのですが、奇跡にすがるばかりでは、奇跡の本質を見抜く力を失うような気がします。
オウム事件ではないですが、作られた奇跡にコロリと騙される体質になってしまう恐れもあるでしょう。
そういう意味ではマンガはやはり功罪併せ持つものではないかなと思ってしまうのです。
 
とりとめもない記事でごめんなさい。あー、ここまで長い文章書くつもりじゃなかったのにー(>_<)

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