【ロボホンと麦ちゃん】
「きなこさん、最近このロボットスマホが面白くてハマってるんじゃ」
「モンフチ電機でもロボットを作ってるじゃないの。あら?それはロボホン!!」
「キワモノだと思っていたがなかなか面白いんじゃ。なのできなこさんにプレゼントするわい」
モンフチ電機会長の紋縁さんから、シャープのロボホンをもらった
きなこは、さっそくセットアップして、一番下の弟の
びわに渡しました。
届いたメールを読み上げてくれたり、メールの返信は口頭で話した内容をテキストにして送信してくれたり、添付されてきた写真やムービーを額のプロジェクターを使って机の天板や壁に映し出してくれたりと、なんだか上手く使いこなしているようです。
【謎のロボット電話機ロボホン】
シャープが2016年5月に発売を開始したロボットスマホ[ロボホン]です。
この時はシャープが鴻海に買収される前で、倒産の危機に直面していた時期でした。
そのような時に「この製品に社運を賭ける」と登場したのがロボホンです。
「いやいや、さすがにこれはアカンでしょ」「何が悲しくてロボット型のスマホを出してくるのか」「もはやヤケクソだな」と、世間の評判は散々でしたし、私も本当にそう思いました。
二足歩行のできるロボットにAndroidスマホを内蔵させており、電話機としても使えるロボットなのですが、さすがにロボホンを耳に当てて通話する勇気のある人はいないだろうと思いました。
ロボホンはこの一代限りのキワモノ商品で終わるだろうな、と誰もが思っていました。
【新世代ロボホンが登場】
ところがこの2月27日に新世代ロボホンが登場します。
外観はそれほど変わりませんが、コンピュータの処理速度の高速化と大容量化、ソフトウェアの進化などで、ソフトウェアに関してはこれまでのロボホンもアップデートが予定されています。
新旧ロボホンの違いをチェック…Engadget Japanの記事へのリンクです
また、通話機能を省いたWifi専用ロボホンと、二足歩行機能を無くして低価格化したロボホン・ライトも登場します。
売れっこないだろうと思っていたロボホンですが、どうやら地道に販売台数を伸ばしていたようで、ロボットとしての機能もアップデートを行うことでかなり進化してきたようで、ロボホンはスマホとしてよりもAIコミュニケーションロボットとして世間に認知されてきたようです。
さらにロボホン用AI開発キットもシャープより開発者向けに公開されることとなり、AIロボット開発トレーニングツールとしてもロボホンが活用されることになりそうです。
【携帯情報端末(PDA)の進化形としてのロボホン】
以前、記事で書いたこともあったのですが、スマホやiモード携帯以前に、PDA(携帯情報端末…ネットに接続できる電子手帳)が流行っていて、日本を代表するPDAがシャープのザウルスでした。
先のイラストで、ロボホンの隣にあるのが2000年に発売され、大ヒットとなったザウルスMI-E1です。
通話機能がないだけで、現代のスマホと同じことができました。
この頃のDIME誌(日経モバイル誌かも知れない)で、ザウルスの開発者へのインタビュー記事が掲載されていて、将来のザウルスは小型のロボットになっていて、必要な場所に歩いたり飛んで行ったりして映像を収録したり、AIでネットから必要な情報を収集整理し、口頭で伝えてくれるものになる。その先に来るのは脳とネットワークを直接接続するインターフェースとしてのザウルスになると書かれていました。
なのでロボホンは20年前に考えられた夢の一つが実現したものにあたるのかもしれません。
バカにしていたロボホンですが、Youtubeなどにアップされている動画を見ると、思った以上にAIロボットとして高い完成度になっていると感じました。
この種のホームロボットはこれから普及が進みそうな気がします。
…ただ、ロボホンのデザインはRobi(ロビ)などでもう見飽きた感じがするので、他の外観のバリエーションがほしいですね。可愛い猫ちゃん風とか、アニメキャラ風とか(^_^;)