今夜の猫たちです。
【電子辞書?】
麦ちゃんたちが通う高校の英語担当の
ライオネル獅子堂先生が、
3人に声をかけてきました。
「黒井、電子辞書を持ってきて勉強とは頑張ってるな」
「えへへー(*^▽^*)」
「…それにしては今どきの電子辞書とは違うようだけど」
「これ、40年前の電子辞書なんですって」
「え?そんな昔から電子辞書があったのか!?」
「新しもの好きの私のおじいちゃんが持ってたんです」
【電子辞書第1号[シャープ電訳機IQ3000]】
麦ちゃんが手にしているのは、1979年に発売された、世界初の電子翻訳機[シャープ電訳機IQ3000]です。
電子翻訳機というのはさすがに言い過ぎで、現在でいう電子辞書にあたります。
【ソフトバンクグループ会長、孫正義さんが発明した電訳機】
この話は有名なのでご存じの方が多いと思いますが、当時大学を卒業したばかりの孫正義さんが、学生の頃に発明した電子翻訳機をシャープに売り込みにいき、そこで1億円以上ものお金を出してもらい、そのお金を元に創業したのがソフトバンク(当時の社名は日本ソフトバンク)です。
見ず知らずの若者が自分の夢とその途上にある成果物を手にして乗り込んできた。その話を真剣に聞き、ポンと1億ものお金をその若者に渡したのが先日亡くなった元シャープ副社長の佐々木 正さんです。
その少し前にはアップル創業者の一人、スティーブ・ジョブズさんが、この佐々木さんの元に訪れて、自分は何をすべきか、未来の社会はどのようなモノを求めているのかを問い、後のiPodやiPhoneに至る未来を教えてもらっています。
佐々木さんは日本の電子工学の重鎮であり、電池駆動のできるC-MOSマイコンや液晶表示装置などの日本がかつて得意とした電子デバイス開発のトップリーダーとして活躍していました。
この電訳機も1979年当時としては、世界初の液晶文字表示パネルやC-MOSマイコン、カートリッジメモリなどを搭載し、日本の電子技術の集大成のような商品となっていました。
佐々木さんはこの頃、日本にICやLSIなどの生産を教えてもらいたいと訪れた韓国サムスン社に、惜しげもなく自社のノウハウを教え、サムスンは後に世界一の半導体メーカーとなりますが、その事を某匿名掲示板では一部の人が[売国奴][国賊]などと叩く書き込みが見られます。
ですが、当時は最先端技術だった液晶も半導体メモリも、やがてコモディティ化していくものであり、単なる消耗品となってしまえば価格競争に陥ってしまうものです。
いずれ陳腐化する技術は他に譲り、いつも新しい技術を追求し最先端を走り続けることが佐々木さんの考えだったのでしょう。
ソフトバンクグループ会長の孫正義さんは、毎年「大恩人の日」には佐々木さんをパーティーに招き、創業時に受けた恩をずっと返し続けていました。
今にして思うと、ソフトバンクが発行していたシャープ系パソコン専門誌の「Oh!X」誌は、最後の数年は発行するほどに赤字だったと思われるのですが、それでもその本を出し続けてくれていたのも、その恩返しの一つだったのかなと思っています。
銀ねえと
楓
銀ねえのそばにいる
カエちゃんです。
楓
うとうとカエちゃんです。
ぐら
私の膝の上から動こうとしないぐらです。
ずっと乗っていると重いのでいったん膝から下ろすのですが、すぐに膝に乗ってきます。
びわ
膝に乗れないので不機嫌そうな顔のびわです。
今日は日中は晴れて少し暖かくなりました。
ですが、今はしんしんと雪が降っています。