【ideapad 310をSSDとHDDのデュアルストレージ構成にする】
ノートPCをLenovo ideapad 310(AMD A12-9700P搭載機)に更新して1ヵ月が過ぎました。
初期不良がある場合はだいたい1ヵ月程度で不具合が出るので、どうやら私のideapadは特に問題のない個体だと判断できるので、昨日はideapadの内蔵HDD(ハードディスクドライブ)をSSD(半導体ドライブ)に換装しました。
【作業手順】
1.ideapadに内蔵されているDVDドライブを取り外します
2.DVDドライブベイ用HDDマウンタにSSDを装着し、DVDドライブのあった場所に取り付けます
3.Windows10やプログラムの納められた内蔵HDDの内容をSSDに複製(クローニング)します
【用意したもの】
[写真左]薄型光学ドライブベイ用HDD/SSDマウンタ(Amazonでの購入価格1,888円)
[写真右]トランセンド製2.5インチSSD120GB(Amazonでの購入価格6,790円)
※ここから先の作業は、必ずPCをシャットダウンし、ACアダプタを外して行ってください。
ideapad 310はバッテリーを簡単に外すことができない構造になっていますが、PCをシャットダウンしておけば作業をすることができます。
また、この作業を行ったことによるPCの破損・故障、データの破損や起動不能になった場合でも、当方ではその責を負いません。あくまでも自己責任で実施してください。
この光学ドライブベイ用HDD/SSDマウンタを使うと、ノートPCのDVDドライブをHDDやSSDに入れ替えることができます。
もちろんそれまで使用していたDVDドライブは使用できなくなるのですが、最近はUSB接続の外付けDVDドライブも2~3000円程度で購入できますので、DVDドライブの使用頻度が低い方はこのようなマウンタを使うことで、SSDとHDDの両方をノートPCに内蔵することができ、WindowsなどのOSやアプリケーションソフトは起動の速いSSDに、写真や音楽やビデオなど容量の大きなデータはHDDに保存することで快適にノートPCを使用することができます。
私の場合はすでにUSB接続のポータブルDVDドライブを持っていたので、PCに新たなアプリケーションソフトをインストールする場合は外付けDVDドライブを使用することができます。
SSDの容量はもちろん大きなほうがよいのですが、今は240~256GBのSSDが売価で10,000~15,000円程度と一番値ごろ感がありそうです。
私の場合はWindows10といくつかのアプリケーションソフトを入れるだけなので120GBで十分だと思い、トランセンド社の120GBのSSDを選択しました。
光学ドライブベイ用HDD/SSDマウンタは、PCの機種によりうまくPC本体に収めることができない場合があります。
私の使用しているideapad 310にはNimiz製のideapad 310/510用マウンタ(←Amazonへのリンクです)を使うことで、外から見てもまったく違和感なく取り付けることができました。
【ideapad本体からDVDドライブを引き抜く】
このネジ一本を外すだけで、簡単にDVDドライブを引き抜くことができます。
【マウンタにSSDを取り付ける】
側面の4本のネジで固定するだけです。
【SSDをideapadに取り付ける】
すっと差し込むだけです。先ほどの固定ネジで抜けないように固定します。
【電源を入れてSSDを認識させる】
この状態で電源を入れてエクスプローラを立ち上げてもSSDは認識されていません。
[コントロールパネル]→[管理ツール]→[コンピュータの管理]で、[ディスクの管理]をクリックし、新たに接続したSSDを選ぶとディスクを初期化するかどうかをたずねてきます。
ここでMBR形式でフォーマットするかGPT形式でフォーマットするかを選択するのですが、私のideapad 310の場合は新しい規格であるGPT形式に対応しているのでGPTでフォーマットします。
ただし、少し前のPCでBIOSの規格がEFIに対応していない場合はGPTでフォーマットすると起動ディスクとして使えなくなるので、その場合はMBR形式でフォーマットしてください。
SSDの容量にもよりますが、フォーマットはすぐに完了し、新たに接続したSSDがPCで認識されるようになります。
【HDDの内容をSSDに複製する】
取り付けたSSDがPCで認識されたことを確認したら、次はHDDの内容をSSDに複製(クローニング)します。
Windows10などのOSは、単純にエクスプローラでコピーしても起動させることはできません。
そこで以前にも紹介したシステムクローンツールであるEaseUS Todo Backupを使用します。
無料で使えるフリー版が下記よりダウンロードできます。
EaseUS Todo Backup Free 10.5……EaseUS社への製品ページへのリンクです
【EaseUS Todo Backup】
この種のシステム操作ツールは、使い方を誤るとWindows OSやアプリケーションソフト、データをすべて消去してしまう危険があるので、上記サイトでしっかりと操作方法を確認してください。
また、EaseUS Todo Backupで検索すると、詳しく使い方を説明しているサイトも多くあります。
別のPCやタブレット端末などをすぐそばに用意して、いつでも調べながら作業ができる状態にするとよいと思います。
もちろん危険な操作を行う時には確認の表示がされますし、注意深く作業を行えば怖いものではありません。
私の場合は1TBのHDDに約90GBのシステム・アプリ・データが入った状態で120GBのSSDにクローニングを行ったのですが、約40分ほどで特に問題もなく作業はあっさりと終了しました。
【SSDとHDDを入れ替えて作業終了】
これでこれまで使用していたHDDの内容がまるまるSSDに複製されました。
シャットダウンして光学ドライブベイに取り付けてあるSSDと、PCに内蔵されているHDDを入れ替えます。
【ideapad 310の内蔵HDD】
これもまたネジ一本はずして蓋を開けるだけでHDDに簡単にアクセスできます。
【SSDにスペーサーをはめ込みPCに取り付ける】
ガタつき防止のプラ製のスペーサーをHDDから外し、SSDに取り付けてからPC本体に取り付けます。
【HDDは光学ドライブベイ用マウンタに取り付け、DVDドライブ側にはめ込む】
これでCドライブがSSD120GB、DドライブがHDD1TBのデュアルストレージのノートPCになりました。
【HDDからWindows10を起動した場合の時間】
起動速度の計測はBootRacer(←公式サイト)を使用しました
Windows10の起動に平均80秒ほどかかっています。
【SSDからWindowsを起動した場合】
約40秒ほどですが、これはまだチューニングも何もしていない状態なので、さらに起動時間は詰められそうです。
【HDDでのデータ転送速度】
(C)Crystal Dew World / (C)Kirino Kasumu
データ転送速度の測定はCrystal Disk Markを使用しました。
HDDのデータ転送速度としては平均的なものだと思います。
【SSDのデータ転送速度】
4KBランダムアクセスのスピードはHDDの数十倍は速いです。
最近のハイエンドノートPCは、システムドライブにSSD、データドライブにHDDのデュアルストレージ構成にしたものが多く見受けられるようになりました。
エントリークラスのノートPCではHDDのみ、あるいは小容量のSSDのみという構成のものが多く、速度を取るか容量を取るかという悩みどころがありますが、DVDドライブ内蔵型のノートPCであれば、DVDドライブベイにHDDを入れることでデュアルストレージ構成にすることができます。
SSDをシステムドライブにすることで、Windowsやアプリケーションソフトの起動が速くなり、時間がかかりイライラさせられるWindowsの更新もスピーディになります。
ClipStudioなどのようなグラフィックツールでも、素材ファイルをSSDに入れることでその読み込みが速くなり、作業がスムーズになります。
しかし、計算速度そのものが速くなるわけではないので、例えば3DCGのレンダリングなどはSSD換装前と後では全然処理時間に差は出ていません。
また以前よりはだいぶ少なくなりましたが、SSDは「突然死」と呼ばれるデータ破壊が今なおあるようで、その場合のデータのサルベージはHDDと違い事実上不可能なので、システムドライブの定期的なバックアップが必要になります。
先に紹介したEaseUS Todo Backupの製品版(3,980円)は高速システムバックアップ機能があるので、HDD側にバックアップ用領域を設けて、システムバックアップを行えば運用に不安がなくなると思います。
EaseUS Todo Backup製品版を導入したら、そちらも試用記事を書きます。