このブログでは、あまりこのようなネタは取り上げませんし、まして社会への影響力などなにもない
零細ブログなので、書くことすら意味のないことなのかもしれませんが…。
大津いじめ自殺の件は、周囲の大人たちの対応があまりにも卑怯かつ不愉快です。
【事件の隠蔽にのみ奔走する教員と教育委員会】
まず第一に、この事件での一番悪いのは、被害者生徒を自殺に追い込むほどの過酷ないじめを
執拗に続けていた加害者生徒です。
しかし、いじめの被害に遭っていた事実を見て見ぬふりをしていたどころか、加害者に「ほどほどにな」と
言い傍観していた担任教師、そして保身のためだけに事件の隠蔽工作に走った校長。
さらに、「被害者生徒の家庭にこそ問題があったのではないか」と言いたげな教育委員会。
もちろん、被害者生徒の両親が三度に渡り被害届を提出したのにもかかわらず、三度とも不受理とした
地元警察にも問題が大有りです。
教育委員会は今なお被害者生徒の両親とは法的に争うようです。
「訴訟は継続」大津市教育長
…Yahoo!ニュース(毎日新聞)
愛する息子を失った被害者家族の傷口に塩を塗りこむような行動を執拗に続けるのが、
大津市教育委員会という腐れた組織なのですね。
【公務員は加点主義ではなく減点主義】
今回の中学校の教員や教育委員会のとった「見て見ぬふり」「なかったことにすればよい」という行為は
明らかに不真正不作為犯のそれです。
不真正不作為犯というのは、いじめ被害者の生徒が、このまま加害者のいじめがエスカレートすれば
加害者に向かい凶行に及ぶ、あるいは被害者がいじめに耐えられず自殺をするということが予見されて
いながらも、それを未然に防ぐ責任のある者が放置したがために事件が起こった時に問われるものです。
公務員は加点主義はなく減点主義です。
なにかいいことをして、予算の節約をした、事故や事件を減らせた、ということで評価加点はまずなくて、
仕事の上でのミスやトラブルで減点されるのみです。ここが民間企業と大きく違います。
かえって余計なことをして失敗すれば自分の出世に響いてしまうから何もしないほうがいい、ということに
なってしまいます。
ところが何もしないことで不作為の罪が発生してしまいました。それが今回の大津いじめ事件が
大きな問題になった原因のひとつです。
自分たちが何もしない事で、一人の生徒が自殺に追い込まれた、これは自分の将来に響いてしまいます。
昇格には一番響くでしょうし、将来の天下り先や退職金への影響もまず一番最初に頭に浮かんだはずです。
ここで事件の隠蔽工作がはじまります。
「いじめ問題はそもそもなかった」ので「我々は無関係である」ということにしましょうと。
これで教育関係者の将来も安泰ですね。
【インターネットの恐怖】
被害者生徒の家族のこれまでの悲しさと悔しさはどれほどのものだったでしょうか。
何よりも自殺に追い込まれた被害者生徒の無念を思うと腸が煮えくり返る思いです。
中学校教師も教育委員会も「何も言えない力もない普通の家庭」のささやかな幸せを踏みにじる事など
自分たちの裕福で安泰な暮らしを維持するためには些細なことだったのかもしれません。
それこそ地方に住む一般人が、その地域の公務員の横のつながりに楯突くことは難しいでしょう。
ところが例によって巨大掲示板2ちゃんねるを発端に、これまで誰も知らなかったこの事件が世間の目に
触れることになりました。
最近は不法行為や不正がネットを通して発覚することが多くなりました。
ウィキリークスに代表される不正告発ネットワークも次々と登場しています。
それこそインターネットが国家を転覆させるような事例まで最近は出てきています。
今回の事件では、どのような手段をとったのかはわかりませんが、加害者生徒の実名・写真・転校先や
家族構成、親の勤務先までネットで流されています。
また、事件の隠蔽を図った教員や教育委員のそれらもネットで流されています。
ネットでいわゆる「炎上」となったために、大マスコミも報道を始め、全国民がこの事件を注視する
ようになり、文部科学省や警視庁まで動き出す結果となりました。
学校関係者そして教育委員会への制裁は、ネット民が溜飲を下げるものでないといけないとは感じて
いるでしょうから、通常よりも厳しいものになることは予想できます。
問題は、こうしてネットに流出した加害者生徒とその家族、教育関係者の個人情報です。
これはある意味法的制裁よりも過酷な社会的制裁とも言えるのではないでしょうか。
ネットで流された情報はもう抑えることはできません。
消したと思っていても誰かがログやWeb魚拓の形で保存していて、再度流出されるからです。
しかし、このような形での制裁ははたして是なのかどうかは疑問があります。
場合によっては社会的な死を加害者やその家族にまねいてしまいかねません。
あまりにもエスカレートすると「あんた、あの事件の…うちでは採用できないなあ」とか
「あんたに売ってやるものなんかないよ」という、それこそ集団いじめの構図になるからです。
[この項終わり]
私はあまり特定の政党批判や団体批判などはしないのですが、どうもこの大津教育委員会の
対応だけは腑に落ちない点が多い…というか、一般大衆にケンカを売っているようにしか
思えずについ書いてしまいました。
不愉快に思える記述などもあるかもしれませんが、このブログはそんなものだとあきらめてください。