愛用しているネットブックEeePC1000が、突如起動しなくなりました。
これは困ります。ネットブックとはいえ、私のメインマシンです。
【EeePC1000(ASUS製)】
3年前に発売されたネットブック(廉価版ノートPC)です。
CPUはAtom N270(1.6GHz)、メインメモリは2GBに拡張し、HDDをSSDに換装してあります。
今となってはとてつもなく非力なスペックですが、OSがWindows XPであることと、ディスクドライブを
SSDに交換したことなど、結構手を入れてあるので、普段使いには困ることはありません。
画面の解像度がWSVGA(1024×600)なのと動画再生支援がないのはどうしようもありませんが、
HD動画再生や、3DCGバリバリのゲーム以外の用途では問題なく使えます。
電源を入れてもWindowsロゴはおろか、BIOS起動画面も出ずに画面は真っ黒です。
この状態の時、真っ先に疑われるのはマザーボードのCMOS(シーモス)メモリの情報が壊れていることなので、
CMOSクリアと呼ばれる作業を行わなければなりません。
と、いうわけで分解です。
ACアダプタとバッテリーを外して分解された姿がこちら。
【むき身のEeePC1000】
この右下にある青い丸い物体が電池です。
この電池によって、マザーボードのCMOSメモリの内容が消えないように保護されています。
分解ついでに本体内にたまっていた猫毛やホコリをエアダスターで吹き飛ばしました。
冷却ファンにも猫毛がたまっていたので、エアダスターで吹き飛ばし、綿棒で掃除しました。
これから夏に向かうので、冷却効果が改善されるはずです。
パソコンが起動するときには、WindowsなどOSの有無にかかわらず、BIOSと呼ばれるパソコンの
ハードウェアを動かすための最低限のソフトウェアが起動します。
BIOSはフラッシュメモリーに固定されていて、通常は書き換える必要のないものです。
それとは別にBIOSの設定項目(日付や時刻、どのドライブからOSを読み込むか、キーボードの種類はなど)が
自由に書き換えられるCMOSメモリに書き込まれています。これは自由に書き換えができるものです。
このCMOSメモリに書き込まれた情報にしたがってBIOSが起動して、WindowsやMacOSやLinuxなどのOSを
読み込むのですが、CMOSメモリの内容が破損していると、BIOSがうまく起動できずにパソコン自体が
うんともすんとも言わなくなってしまいます。
CMOSクリアという作業は、このCMOSメモリの内容を保護している電池を遮断し、初期化してしまうことです。
BIOSの設定は消えてしまいますが、これは後ほど簡単に再設定できます。
と、いうわけでCMOSメモリを保護しているバックアップ用電池を引きぬきます。
【CMOSクリアの手順】
単に線を引きぬくだけです。
線を引きぬいて5分ほど放置するとCMOSメモリの内容はすべて消えてしまいますので、そのあとで
線をはめ直して完了です。
電源を入れなおしたら、すんなり起動しました。
あとは時計などを再度設定して作業は完了です。
もし、EeePC1000をお使いの方で、分解する必要に迫られた方は、以下の動画が参考になります。
EeePC1000Hを分解してみた
(←YouTubeへのリンクです。EeePC1000とEeePC1000Hは同一のハードです)
これらの作業をメーカーに依頼すると15,000円~20,000円程度請求されてしまいます。
また、工期も1週間以上かかることもざらです。
パソコンが起動しなくなった場合でも、症状によって対処方法は異なりますが、電源を入れても画面に
何も表示されずハードディスクすら回らない場合は、このCMOSクリアが有効です。
他の機種でも同じ方法で復活できる場合が多いので、「機種名 CMOSクリア」で検索すると、その方法が
解説されていることが多いので、試す価値はあると思います。
特に保証期間を過ぎたPCや、古いのでお金をかけたくないと言う方は、自分で直してみましょう。
トラブルシューティングを経験すると、PCに関する知識が身につきますよ(^-^)b