昨日、日野町でまちづくりみらいカフェ2が開催された。

 

これは昨年9月に開催されたイベントの2回目となる。

 

前回がワールドカフェだったのに対し、今回はプロアクションカフェといって、各テーブルに提案者がいて、その提案について話し合いたいと思った人たちがそこに集まって話すという20分間のセッションを3回繰り返すもので、どちらかというとオープン・スペース・テクノロジーに近い。ちなみに、オープン・スペース・テクノロジーはトランジションタウンでよく使われる会議手法だが、その場で、提案者を募ってテーブルをつくり、そこに人が集まるというもの。

 

プロアクションカフェでは事前に提案者が決まっていて、当日までに提案者は提案する企画の構想を考えたり資料を準備したりできる。ローカルネットワークひのにも提案者になってくれという依頼が来て、僕が提案することになった。年末に依頼が来たので3週間近く準備の時間があったことになる。

これがその資料。

 

このスタイルのほうがより的を射た話し合いができるので、プロアクションカフェのほうが僕は好きだ。『日本の里山からイギリスの里山へ』では日本とイギリスの違いに触れているが、オープン・スペース・テクノロジーもそのひとつでイギリスには向いているが、日本には向いていないと思う。日頃から即興的な状況に慣れている欧米人と、教育の中でほとんどそうした機会を持ってこなかった日本人では、内容に差が出てくる。

 

提案者は8人で、日野町内の団体が提案者となった。

日野菜生産者部会

ひののおかみさんサロン

ワンダフルライフ

日野高校生徒会

日野町防災士連絡会

わたむきの里福祉会

そしてローカルネットワークひのから2人

 

これは、もともと碧いびわ湖の村上悟さんにも提案者にならないかという依頼があったのだが、今現在碧いびわ湖として日野で何か始めたいというプロジェクトはなく、村上さんはローカルネットワークひののメンバーでもあったので、せっかくならこちらと歩調を合わせた企画を考えたいということだったので、ローカルネットワークひのとして2つの提案を出すことになった。

ひとつは「日野町まるごとオーガニック2030」で、これを村上さんが担当。

 

気候変動対策とSDGsが目標年とする2030年に向けてそれら2つにつながるオーガニックなまちづくりを進めていこうという提案。

 

トランジションタウンに発想が近いが、総合的に、包括的に、持続可能な町に移行させていこうというものだ。

 

そしてもうひとつの提案が「オーガニック・マルシェ」で僕が担当。

 

これは「日野町まるごとオーガニック2030」の一環として、まず取り組むプロジェクトで、昨年何人かからやりたいという声が挙がっていたもの。大津でやっているように、よりオーガニックに特化したマルシェが月一ペースぐらいで開催できたらいいなあと。

 

オーガニックというのは、単純に有機農産物という意味ではなく、有機的な捉え方であって、農や食だけでなく、様々な領域のことをより自然に沿った形で進めていくというもの。むしろホリスティックという言葉に近いかもしれない。ただ、オーガニックという言葉のほうが浸透しているのでこの言葉を使っているのに過ぎない。

 

目的のひとつは、オーガニック事業者のプロモーション。マルシェをPRや交流の機会として利用してもらったり、採算が合う場合はマルシェ自体を販売の場として活用してもらう。

 

もうひとつは、住民に向けた啓蒙活動。マルシェではトークライブを設け、有機農業、自然食、ホリスティック医療(代替医療)、ホリスティック教育(北欧型教育)など、オーガニックな世界観について情報発信していく。トークライブ以外にも展示ブースやミニ・ワークショップ・ブースなどを設け、学びの機会を提供する。

 

三つ目は交流の場づくり。市場だけだと、訪問客の滞在時間は短くなるが、様々なイベントや教室が開かれることで、一日中滞在し、交流する機会ができる。

 

つまり市場と学校と祭りがドッキングしたような場所。

 

他に出された提案は下記のもの。

 

「日野菜漬」を文化に~「日野菜漬」ワークショップで地域間世代間の交流を~ (日野菜生産者部会)

おかみさん市 (ひののおかみさんサロン)

みんなの仕事場HinoBase~自分で決めて暮らしをつくる幸せライフプラン!~ (ワンダフルライフ)

5年後の防災について (日野高校生徒会)

災害に備える地域と人の絆づくり (日野町防災士連絡会)

障害者福祉施設だからこそできる地域貢献!!~3つの地域問題の解決をリードしよう~ (わたむきの里福祉会)

 

いろいろな提案が出され、会は盛り上がった。日野はとても面白くなってきている。

 

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●目次
 

プロローグ「魔のラウンドアバウト」
第一章「里山での田舎暮らし」
第二章「サステイナブル運動のメッカはダーティングトンだった」
第三章「一九八四年のブライトン」
第四章「旅行ガイドにヒッピーの町と書かれたトットネスってどんな所?」
第五章「スーパーでもビーガンが当たり前?」
第六章「健康大国日本の自然食文化はイギリスのものに勝るのか?」
第七章「ベジタリアン大国イギリスは肉料理で溢れていた」
第八章「肉食文化こそが循環型の暮らしだって?」
第九章「なぜイギリスの森には針葉樹が少ないのか?」
第十章「里山和食健康法でイギリスに殴りこみ、現地の反応は?」
第十一章「有機野菜と新鮮な魚が手に入る週1マルシェ」
第十二章「滋賀と日野のぶっとんでいるマルシェ文化」
第十三章「世界を変えたトランジションタウン・トットネス」
第十四章「なぜ、日野だけでなく、滋賀全体なのか?」
第十五章「ダート川と水の流れからバイオリージョンを理解する」
第十六章「シューマッハ・カレッジで起きたシンクロニシティー」
第十七章「ブリクサムガス欠事件」
第十八章「バイオダイナミック農法VS自然農」
第十九章「セレブ向け料理人からマクロビを経てバイオダイナミック料理へ」
第二十章「イギリスには自治会があるのか?」
第二十一章「気候変動対策はまちづくりに必要なのか?」
第二十二章「SDGsはまちづくりに有効か?」
第二十三章「トットネスのまちづくりを日野町向けに料理する」
第二十四章「里山都会構想」
第二十五章「近江発新しい日本の国づくり」
第二十六章「息子の英語学習の成果は?」
エピローグ「ヒースロー空港に向う途中、突然ナビが停止」

 

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『百姓レボリューション3』

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『味噌汁ロマンス』

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