辞世45 | コラム・インテリジェンス

コラム・インテリジェンス

透き通るような…心が…ほしい

「南海トラフ」「命に関わる危険な暑さ」等々、

やたらと命に関わると思わせる情報が、

増えているような気もしないでもないのです。

 

しかしながら現実には、

「南海トラフ」「暑さ」以外にもアタリマエに、

命に関わる危機は常に存在するわけで、

 

現行のような報道スタンスは、

何かの大きなうねりなのか、巨大な権力の意志なのか、

いずれにしろ幼稚な警鐘であるようにも

考えられなくもないのです。

 

生と死が実存であるのなら、

生に関わる諸々、命に関わる諸々は、

パラレルで同等に思考、考察、報道されるべき

であるのかも知れません。

 

どう生きるのかよりも、どう死ぬのかの報道、

考察が多いようにも思われ、また、

どう生きるべきなのかよりも、

どのように死ぬ場合が考えられるのかなどの報道、

考察が多いようにも考えられ、

これだけ健康、薬の報道をしておきながら、

人間の生と死に関しては、

いまさらながらに「南海トラフ」「危険な暑さ」を

持ち出すほどのことでもないのかとも

思われたり思われなかったり、

考えられたり考えられなくもあったりと、

どちらも混乱をもたらすだけであるかのような

気もしないでもないのです。

 

「不死にするほどの知識を持ったとしても、不死を正しく活用する知恵がなければ、その知識は何の役にも立たない。」

(プラトン「エウティデモス」京都大学学術出版会)

 

僕は余命宣告を受ける前から、

何年にもわたってココで、

長寿とかアンチエイジングに対して、

懐疑的な発言を繰り返してきました。

 

コラム・インテリジェンス「アンチエイジング・・その前に。」

https://ameblo.jp/column-antithesis/entry-12534120612.html

 

現人類が不死とかアンチエイジングを

達成できたとしても、

それは社会にも個人にも

たいした役には立たないと、

考えていたからなのかも知れません。

 

不死とかアンチエイジングの科学を

進化させるよりは、

正義と平等、公平と美徳悪徳について、

全人類がもう一度振り返り、

品性知性の重要性を

探求すべきではないかとも

思われなくもないような

気もしないでもないのです。

 

「大抵の場合、ほんの小さな出来事が原因となって、途方もない事態を引き起こす。」

(「西洋古典名言名句集」京都大学学術出版会)

 

その意味でも、

ITが普及する以前は、

小さなミスなら周囲の人々の

技術とか努力、助け合いと連携で、

なんとかそこで食い止めることも、

あるいはもとの状態に戻すことも

可能であったような気も

しないでもないのです。

ところがIT時代への突入と共に、

プログラマーの小さなミスが、

大きな障害へと結びついてしまう。

だからといってプログラマーの人に、

人間的総合スキルを求めるのは

酷というものであって、

そのあたりを十分に理解したうえで、

ITだかAIだかに人類の未来を

託してよいものなのかどうか、

考えている人が何%くらいいるのか、

はなはだ疑わしいようにも

思われなくもないようにも

考えられなくもないのかも知れません。

 

「存在するもののなかで人間の知恵だけが人間を幸福にし、幸福な人間にする。」

(プラトン「エウティデモス」京都大学学術出版会)