ジャッジ&チョイス56 | コラム・インテリジェンス

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透き通るような…心が…ほしい

 4630万の誤送金、

 誤送金した関係者もバカだけど、

 それを隠蔽しようとした

 町役場側も大いなるバカであるし、

 あげくの果てには

 それを受け取ってしまった者が

 下賤で下劣で下卑で大バカ者ときている。

 

 これだけの醜愚醜悪、

 大バカ小バカが揃わなくては、

 このような事案は起こり得ない。

 

 確率的に、

 このような事案を起こせる衆愚は、

 我が国のかのまちに限られているのであってほしいと願うばかりであります。

 

 登場した因子は、

 パソコン、メール、誤送金、

 ネット・ギャンブル等々、

 どれもIT関係が引き起こしているようです。

 

 真の衆愚、真の下賤とは、

 この事案の関係者すべてに

 当てはまるのかも知れません。

 

「傲慢と欺瞞による自信過剰のバイアスは、

 不都合な要因をひどく過小評価してしまうので、

 コントロールの錯覚を招く。」

(「ファスト&スロー」ダニエル・カーネマン)

 

 自分の知識と経験が

 すべてだと思い込む傲慢、

 

 その傲慢さにも気付かぬ欺瞞と怠慢は、

 その人の思考の中から、不都合な要因を無意識にひどく過小評価してしまうので、

 

 そのひとの思考とか思想、

 その人の計画、人生設計そのものに、

 コントロールの錯覚と呼ばれるエラー・バイアスが生じてしまう。

 

 コントロールの錯覚とは、

 自分自身で修正できているという思い込み、

 自分自身で自分自身をコントロールできているという思い込みにより、

あたかもその計画、思考が完璧であるかのように思い込んでしまう現象であるようです。

 

「真の愚かさ、真の自信過剰とは、

 自分の知っている以上のことを知った気になっていることだ。」

(「ファスト&スロー」ダニエル・カーネマン)

 

 ここまでくると、

 もうどうにもならない自信過剰です。

 どうにもならない愚かさ、と言い換えてもよいのかもしれません。

 

 このように信じられないような人が

 存在すること自体が、人生が信じられないような事柄の連続であると言われる由縁であるのかもしれません。

 

 我々は、哲学を通して、

 人生を意義あるものとし、

 

 正なる意思と思考、

 常に正しいものごとの見方を身に付けようと学んできました。

 

 いまココで御紹介しているカーネマンは、

 意思決定の探究 心理物理学による人間の思考回路の研究、

 人間洞察のひとつの戦略として、

 脳心理学と統計学、数学と経済学を融合させたプロスペクト理論により、ノーベル賞を受賞しました。

 

 僕も現役時代はおおいに活用していたカーネマンのプロスペクト理論をココで御紹介させて頂くことで、僕自身にも皆様にも有益なる思考が再度芽生えることかと思われたのです。

 

1. 人は「得すること」よりも「損すること」を過大評価する。

  10万円貰った喜びよりも10万円損した哀しみの方が大きい。

2. 人は得している場面では安定志向、損している場面ではリスク志向になる傾向がある。

 カネもちは安定を好み、貧乏人はギャンブル、犯罪に走る。

3. 利益や損失の金額が大きくなるほど、価値の変動は小さくなる。

一円もない人に10万あげればメチャ喜んでくれるけど、

一千万持っている人に10万あげても、それほど喜んではくれない場合が多い。

 

 ターゲットとなる相手の動き、

 ターゲットの現在の心理的傾向、

 ターゲットの意思決定の癖などを掌握し、

そこにプロスペクトしたマーケティングを実践することで、我々は常に優位に立つことが可能となるのかも知れません。