「美知的武習録」が109。
渋谷の109はトウキュウ。
「美知的武習録」はトウキョウから発信させていただいております。
「凡(およ)そ天下(てんか)の事、創業は難(かた)きに似て易(やす)く、守成(しゅせい)は易(やす)きに似て難(かた)し。」(吉田松陰「曹参天下論」)
──何かを始めることは難しそうに思われるけど意外と簡単で、現状維持は楽チンに見えて意外と難しい。──
初めての店に飲みに行く時は、面倒くさいようにも思われるけど意外と楽チンで、飲まずに帰宅することはアタリマエのように思われているけど僕にとっては難しい。
恋をするのも多少の勇気が必要であるように思われるのかも知れませんが、恋をしてしまえば意外と簡単で、恋をしないで現状維持、ひとりで生きて行くことを貫くほうがよっぽどたいへんなことであるようにも思われます。
新規立ち上げ、開拓者、創業などというとカッコ良いように思うけど、現状の会社内で自分の与えられた仕事を黙々としっかりとこなし続けるほうが、難しいことであったのかも知れません。
私事、企画の革命児とか独創性に優れしとか評された時期もあったらしいけど、今から思えばそれは単に僕が規制のルールとか目の前の仕事に好き嫌いを持ち込んでいただけのようにも思われます。
与えられたコンセプトを理解していないからトンデモナイ絵を撮ろうとする。
与えられたコンセンサスの真意に気付かぬからトンデモナイ言葉を当てはめてしまう。
それがときに斬新であったり奇抜に思われることもあったのでしょうけど、要は僕が目の前の事に真摯に取り組む姿勢に欠けていただけという気もしないでもないのです。
既成のワク内で表現することの難しさ。
守成を維持することの大切さを松陰は諭してくれている。
それなのに、それさえ理解できずにいた僕の愚かさが、還暦になっても愚かなままの自分となって、情けない思いを噛み締めねばならないハメに陥ってしまっているようにも思われます。
「凡(およ)そ(てんか)の事、創業は難(かた)きに似て易(やす)く」
難しそうな現状打破は意外と簡単で、現実逃避、掟破りにも似て楽チン。
「守成(しゅせい)は易(やす)きに似て難(かた)し。」(吉田松陰「曹参天下論」)
安易に思われがちな現状維持とか保守、変化の少ない生活こそが大切であり、難しいことをなしとげているということになるのかも知れません。