「競争を避ける」(バルタザール「賢人の知恵」)
争い事を避ける。譲るという気持ちが、大切なのかも知れません。
「競争に加わると、評判を落とすことになる。相手は競争に乗じてこちらを出し抜き、身ぐるみ剥ごうとするだろう。名誉ある競争などめったにない。仲が良い時には目立たなかったアラも、競争は露わにしてしまう。」(バルタザール・グラシアン「賢人の知恵」)
争い事にはロクなことがない。何気ない日常を何気なく平穏に過ごせてきた日々が、ひとたび争い事に参加してしまえば、気付かなかったアラも、知らない方が良かった事実も、人間の本性までもが露わになってしまう場合もあるようです。
「相手が誰であれ、名声を得るために競い合う必要などない。競争に加わってしまえば、双方が誰彼かまわず味方に引き入れようとするために、非難中傷があちこちから聞こえてくるようになる。勝てる見込みがないとわかると、相手はますます恨みを募らせ、勝つための手段を選ばなくなるだろう。そもそもの発端だけでなく、何かにつけ信用を落とそうと企むのだ。」(バルタザール「賢人の知恵」)
争いごとに参加する時点で、参加する人の品性が露わになるようです。
そもそもに品性のある人ならば、自分から競争に加わるような真似はしない。
もともとに品性のない人が加わってしまう争い事という事態そのものが醜悪な陰影を含んでいるのかも知れません。
「いつでも平和で寛大な心でいよう。そうすれば、評判も面目も保つことができる。」
(バルタザール・グラシアン「賢人の知恵」)