
ハードとくれば次はソフトですよね。
「戦いは数だよ兄貴!」と言ったのはザビ家の中では外見に似合わず一番まともだったドズル・ザビ中将の言葉です、戦争は消耗戦であり、結局は物量に勝る方が勝ちます、緒戦に優勢だったナチスドイツや旧日本軍が物量に勝る連合軍に結局は敗退した事でも分かります。
前回のハードシェルホルスターは製造に手間の掛かる作りでした、戦線が広がり多くの兵器が必要になり、ワルサーP38もワルサー社だけでは生産が追いつかず、モーゼル社や、占領地のチェコでも生産されるようになると、その入れ物のホルスターも当然数が必要になり、生産性の良いホルスターに移行して行きます、それが今回紹介するソフトシェルホルスターになります。
手間の掛かる型押しを止めて、平らな革の縫製だけで作れるようになっています、金具もストラップを留める「エボシ」1個で済みますので、取り付けの手間も省け物資の節約にもなります、因みにドイツ軍は金属製小物は基本「鉄」です、ここがアルミならニセモノを疑った方がいいです。
蓋を開けてみましょう、蓋を開けると横のフラップもこのように開くようになって、銃を取り出し易くなります、生産性の向上とは早い話が「手抜き」ですが、機能は損なわれていません。
予備のマガジン入れはスライド右側に移りました、向きは弾頭がグリップ側になるように入れます。
先に型押しは止めたと書きましたが、この予備マガジン入れはまだ型押しがされています、機能を考えてこの形を残したのでしょう。
背面を見てみましょう、ハードシェルと同じで2本の革の帯でベルト通しが作られていますが、取り付けがホルスターに対して角度が着くように取り付けられているのが分かるでしょうか?
これはドイツ軍のホルスターの装着方法に係わってくる事柄です、ドイツ軍はホルスターを左の腰に着けます、旧日本軍やアメリカ軍は右の腰に着けますね、左の腰に着けた時に銃を抜きやすくする為にホルスターを垂直ではなくやや前傾になるようにベルト通しが縫い付けられているんです、でもこの角度付けも全てのホルスターにあるわけではなく、垂直になるように縫い付けられている物もあります。
刻印を見てみましょう、今まで良くあるアルファベット3文字の製造メーカー名と2桁の製造年表示が在りません、変わって見辛いかもしれませんが9桁の番号が刻印されています。
これはRBナンバーと呼ばれるドイツ軍が末期に採用した工場の管理番号で、これでメーカーや製造年などが読み解けるはずなんですが、私は判りません。
次に大きく「P38」ですが、Pと3の間に「.」がありません、これも在ったり無かったり、製造メーカーで差があるようです。
そして下にアムトですね。
同じP38のホルスターでもメーカーや製造年で色々なバリエーションがあるようです、そんな多彩さがコレクター心を刺激するんでしょうね、今回取り上げたのもほんの一例で、これじゃなきゃニセモノだと言い切れるわけじゃありません、それだから奥が深いんですよね。