第二次世界大戦が終結して72年、当時の物資は消耗して終戦時に残った物も次第に数を減らしていきます、減ることは在っても増える事はもうない訳です、軍服で一番人気の在るのはなんと言ってもナチスドイツ軍だと思います、上着は残っていても意外に無いのがズボンなんです、ズボンは戦後でも普段使いが出来て消耗して数が減っていき残っていないんです。

 上着はオリジナルがある程度在りますが、まず見る事が無いのは武装親衛隊、ワッフェンSSの物ではないでしょうか、陸軍に比べれば数が少ないのと、戦後は忌み嫌われ、当時の親衛隊員でさえ身分を隠すためにSSと分かる物は処分したそうです。

 ですからめぼしい物はすでにコレクターの手に渡り、一般庶民が手に入れることはまずないでしょう、もし、誰かがSSの物を譲るよ、なんて行って来たらまず偽物フェイクです、仮に本物なら素人には売らず、分かるマニアにそれ相応の値段で売るはずです。

 昔は少し軍装の世界に足を突っ込んでいました、ドイツ軍の上着やヘルメット、装備品を実物で揃えたりもしました、当時お付き合いの在った軍装品屋さんは良心的で、偽者はそうことわって売っていました、ソコで知り合った多分日本でドイツの軍装品コレクションを本格的にやっている人なら知らない人はいない有名な方とも実家が近くだったと言う事もあり、懇意にしてもらい、今でもミリタリーイベントではお会いしてお話をすることが在ります。

 その人から聞いたドイツ軍の偽物の話は、興味深い反面、これは素人が手を出すべき世界じゃないなと思い止めてしまいました、軍装好きではじめても突き詰めると当時の工業水準などを理解していないと騙されるわけです。

 服で言えば当時の生地は如何だったのか、同じ様な生地は戦後でも作られています、でも当時とでは染料が違うとか、縫製は如何かなど、色々在ります、帽子や服で縫製のミシン目が全て同じなのは怪しい、分担作業で作っていればミシンの機械毎に差が出るはずで、同じなのは1台のミシンで作っている偽物、とか。

 ソ連が崩壊してロシアになり暫くして、資金稼ぎの為にロシアの映画会社が大量に持っていたエキストラ用の本物のドイツ軍の軍服が売りに出されました、内側には映画会社のスタンプが押してあります、これが押してあると言う事はロシアから出た本物の証だと、そうすると偽造したスタンプを押した偽物が現れる、いたちごっこですね、キリがありません。

 当時の物だと偽って売れれば数倍の利益が出るんですから、出来立てで古く見えないと土の中に埋めてボロくしてから本物だと偽るとか、騙す気でやっているから何でも在りです。

 前置きが長くなってしまいました、ホルスターの話に戻りましょう、当然ホルスターも偽物フェイクは在ります、これには2種類あって、わざわざ作る偽物、ある意味レプリカですね、革と縫い紐と簡単な金具で、レプリカと言って売るよりも数倍高く売れるわけです。

 もう一つは戦後品を二次戦の物と偽って売る、第二次世界大戦が終わっても軍装品は作られ続けるわけです、戦後スグは二次戦の物と同じような物を作っています、それが放出されていつの間にか二次戦の物として売られます。


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 まず初めに紹介するのがそんな戦後化け品です、左がまた最初のソフトシェルホルスター、右がソレです、こうやって見比べるとフラップの部分が左より大きいのが判りますね、今まで紹介したバリエーションにも無かったタイプです。


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 裏を比べるとベルト通しが幅広の一枚革で左右にD環が付いていて、「P38」の刻印は在りません。


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 寄って見るとベルト通しにはアムトがあります。


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 そして蓋の内側を見るとスタンプでアムトと前にお話したRBナンバーがあります、これは本物か?


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 フラップの端にはこんな刻印が、製造メーカー名らしき物と、メーカ所在地ベルリン、製造年1963年と読み取れます、正しく戦後品ですね、P38が入っていた痕跡が在り、実際に当時使われていた物に間違いありません、多分警察で使われた物ではないでしょうか、ソレが放出されてアムトやRBナンバーが加えられ偽者となるわけです、これが無ければ普通に戦後警察で使った物で済むのに偽物の汚名を着せられた可哀想なホルスターですね、見れば分かるのに何でこんな事をするんでしょう。


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 次はP38のホルスターではありませんがフェイク序に紹介しておきます、サイズ的にはPPのホルスターが3個です。


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 裏側です、真ん中と右は何やら金具が付いています。


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 左のホルスターのベルト通しの横を良く見るとなんと!SSのスタンプが、これは大発見か!となるはずはありませんWこうやって小さなスタンプ一つを押すだけで値段が跳ね上がるかも知れないんです、でも造りが二次戦のものと違いますし、エボシがメッキされています、エボシがメッキやアルミなら二次戦物ではないと私は思っています、アルミは当時重要な航空機用資材です。


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 ナチスドイツのホルスターにも真ん中のような吊り金具が付いた物が在りますが、これとは全然違います。


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 右にいたってはOリングですW

 3つとも刻印類は「SS」以外何も在りません、でもレプリカには見えず、やはり戦後に作られた物のような気がします。

 これらのフェイクホルスターはフェイクとして売られていたのを当時買ったもので、私としては単純にホルスターとして欲しかったので手に入れました。

 悪質な軍装屋さんになれば無刻印でも「当時はそう言う物も在ったんだよ」とか言って売りそうです、結局は「物」を知らないとダメだと言う事で、数を見ていると本物と偽物の差が有る程度分かるようにはなりますが、前の茶色いホルスターみたいに「分からない」物も沢山在ります、これこそ霊視でも出来れば正体がわかるでしょうねW

 そんなこんなで軍装品に手を出すのは止めてしまったわけです。

 そして今まで紹介したホルスターも実際のところ本物かどうかは分からない訳で、偉そうに紹介してるけど実は偽者フェイクだったと言う事もあり得ます。

 ホルスターでさえそうなんですから軍服類は奥が深すぎます。