昨日のうちに買っておいた喪服


早めに管理しておいた通帳


何もかもが用意周到で

その終わりが来ることを知っていたようだった


けれどあまりにもあっさりとした幕引きは実感がなく

理解していたようで、なんの覚悟もしていなかった現実を突きつけてきた


時が経った今もその感覚はなく

病院の前を通り過ぎる度にあの部屋を仰ぎ見る



仰ぎ見たその窓からは、

何も見えない


ー虚勢ー