パッケージデザイン展 | COLORweb学生編集部

パッケージデザイン展

みなさんは同じ値段、同じ内容量だった場合、何を基準に商品を選びますか?


なんとなくかわいいもの、おしゃれなものに手を伸ばしていませんか。
無意識のうちに「デザイン」で商品の価値を決めているのかもしれません。



11月28日~12月1日の期間中、東京エレクトロンホールにて開催されたおいしいパッケージデザイン展2014では「デザイン」のすばらしさを発信していました。

 


 


■デザインの持つ力

“東北にはいいものがたくさんある。しかし東北はそれを発信する力が弱い。”

そこで日本グラフィック協会と行政、東北の企業が連携し、既存の商品の“パッケージのデザインを見直す”ことでより効果的に、商品のよい部分をわかりやすく消費者に伝えられるのではないか、と数年前から動き出しました。


デザイン対象商品は10点。
学生をはじめとした全国のデザイナーが新提案をします。
なんと一般の方の応募数は406点、学生の応募数は217点


「想像していたよりも多くの方に応募していただき驚いています。」
と今回デザイン展開催に携わった日本グラフィック協会の近藤さんはおっしゃっていました。


実際に入選し、展示された作品は一般の方207点、学生63点。
入選率は43%と半分を下回っています。



そんな厳しい審査を勝ち抜いて入賞した作品二つを、既存のデザインと比較しながら紹介します!



山形:(有)グローバルアイ
枝豆ショコラ

Before
 


After

 



従来は四角い形で枝豆が描かれたものでしたが、学生がデザインすると横長のパッケージで、優しい色合い、文字体でまとめられていますね。側面にも枝豆を思わせるような水玉模様が描かれており、こだわりが伝わってきます。



青森:タムファーム(株)
スパークリング果汁りんご100%

 Before
 


   After
 


立体的に浮き出たりんごがインパクト大!思わずスイッチを押したくなっちゃいますね。
りんごのスパークリングだと一目でわかるようになりました。


それぞれの作品には、コンセプトがありデザインの中にもストーリーを感じられるものばかり。
パッケージをデザインし直すことで、商品の印象が良い方向に変わったのが見てお分かりいただけたと思います。


同じ商品をデザインしたとは思えない展示の数々にただただ目を奪われるのでした。


近藤さんは
「デザインにより売り上げや知名度が上がれば、企業側はデザイン事業を取り入れ、デザインにお金を投資してもいいと考えるようになるはずです。」
と話してくださいました。



■勝手に!ランキング

数ある作品の中から、いっくんと私ちーやんの2人でお気に入りのパッケージを勝手ながら選ばせて頂きました!


◎いっくんお気に入り

Before
 

After

 
宮城:山徳平塚水産(株)
サバだしラーメン(サバ塩焼き付)
→サバだしラーメンの美味しさが、表情でよく伝わりますよね。

数多い作品の中で漫画風に描かれている作品は珍しく、インパクトがありました。
個人的に「あんやほに!」と書かれた方言に心をぐっと奪われました。



◎ちーやんお気に入り

Before

 
After

 
宮城:(株)東北とらやフーズ
天然水と天然塩でつくった無着色たらこ
→これからどこにお嫁に行くのかな?とつい考えてしまいました。笑

ストーリーがあり、「和」を感じさせる素材のパッケージがお気に入りポイント。
たらこの色を連想させる、きれいな暖色系でまとめられた着物がとても可愛らしい!




今回取材させていただいたおいしいパッケージデザイン展は、一般の方や学生はもちろん、会社帰りと見られる方など多くの方が足を運んでいました。


入選した優秀な作品は、今後商品化を目指していくのだそう。
学生も気軽に参加でき、プロの方に評価してもらえる。
一般の方に劣らない作品をつくる学生の今後も期待です。



これを機に、普段何気なく使っている身の回りの物のデザインに注目してみるのもいいかもしれませんね。





Writer:ちーやん
Photo:いっくん