AIDEM CUP 後半:ブラインドサッカー
皆さんこんにちは!
アイデムカップ前半記事はいかがでしたか?
前回アナウンスした通り、8月9日(土)には福島で大会が開催されます!
興味がある方は、是非エントリーして下さいね!!
さて、今回は第二弾アイデムカップ記事をお送りします!
アイデムカップは、フットサルを楽しむ場を提供するだけではありません。
もう一つ開催目的があります。
それは学生にブラインドサッカーを体験してもらうこと!
■見える世界が全てじゃない
ブラインドサッカーとは、晴眼者がアイマスクを着用し、
全盲者と条件を同じにして行うサッカーのこと。略して、「ブラサカ」。
つまり、何も見えない状況でサッカーをするんです。
ヨーロッパや南米でプレーされているIBSA(国際障がい者スポーツ協会)の国際ルールが
2001年頃日本に上陸。
日本での歴史はまだまだ浅いようです。
ブラサカについて知る為に、日本ブラインドサッカー協会の大山さんにお話を伺いました。
日本ブラインドサッカー協会では主に小・中学校を対象としたブラインドサッカーを用いた体験型授業「スポ育」を行っており、大山さんは、その講師も担当されています。
その数なんと年間350件!
『小・中学生は吸収するスピードが速く、成長が目に見えるので教えていて楽しい。
何も見えない中でサッカーをすることを楽しみながら、
こちらが伝えたいコミュニケーションの大切さに自然と気付いてくれるんですよ。
教える側としては、とてもやりがいがありますね。』
と語ってくれました。
現在、ブラサカを教える対象の学生は、東京都近郊が大半。
これからは仙台や東北の学生にもブラサカを体験する機会を増やすのが目標なんだとか。
今後が楽しみですね!!
また、2012年に結成したブラインドサッカークラブ、コレジャ仙台FC所属し
現役の選手でもある伊藤さんにもお話を伺いました。
『コミュニケーションをとることは大切なこと。
それは社会に出れば学生時代以上に必要とされるものです。
学生のみなさんにはブラサカを通して今まで以上に考えてほしいですね。』
■実際にやってみた!
大山さん、伊藤さんにお話を伺ったあと、
「せっかくだから!」
ということで私達COLORweb編集部もブラインドサッカーを体験してきました!
『まず初めにチームの隣の人と手を繋ぎ輪をつくってください。
三角形を作ってもらいます!』
普段なら簡単なこの動作ですが、今はアイマスクをした状態。
右も左もわかりません。
「どっちにいけばいい?」「右にいけばいいかな?」
なんて言い合いながら三角をつくっていきました。
しかし、アイマスクを外してみると、
台形とも何とも言えない形が出来上がっていました。
ただの丸から三角に形を変えるだけなのに、こんなに難しいなんて……。
次はブラインドサッカー専用のボールを使いドリブル。
普通のボールとは違い、ボールの中に鈴が入っているんです!
この鈴の音だけを頼りにドリブルするため、とにかく集中しなければなりません。
耳を研ぎ澄ましてはいるものの……。
空振りばかり!!笑
少し油断すると、ボールの位置を見失ってしまいます。
「前、前!前向いて!」「そっちじゃないよ!」
仲間にボールの位置を教えようと、自然と声が大きくなっていきます。
また、ブラサカ専用のボールには、こんな素敵なメッセージが。
“ボクらには夢がある。
障害のあるなしに関係なくサッカーでつながり、まざっていくこと。
日本ではじめてつくるこの音の鳴るボールもそんな夢のための大切な一歩。
ボールの音をきき、声をかけあい、仲間を信頼し立場も国境も、障がいもこえていく。
ボクらはボールひとつのチカラを信じてる。”
素敵な言葉が心に響きました。
「音」が頼りの世界では、「声」だけでコミュニケーションをとります。
どんな些細なことでも声を掛け合う事がどれほど大切か、
そして、相手の声を聞き取ろうとする姿勢の大切さを
ブラインドサッカーを通し、肌で感じてきました。
普段は体験できない「見えない」という感覚を味わえたのも私達学生にとって
いい経験になったのではないでしょうか。
今後も、ブラインドサッカーを通して学んだことを忘れずに生活していきたいですね。
Writer:ちーやん
Photo:かっちょ、やなでぃ