MASTER PEACE 2013 前半
こんにちは、COLORweb学生編集部のKAZ(カズ)です。
今回は、震災からちょうど2年が経つ3月11日に仙台で行われたライブイベント「MASTER PEACE 2013」を取材してきました。
このイベントは、仙台MACANAが主催する仙台市内3会場(仙台MACANA、仙台CLUB JUNKBOX、HOOK)によるサーキットイベントになっていて、仙台バンドを含めた全15バンドが出演するとても内容の濃いイベントです!
また、今回はバンド数が多く、イベントの内容が濃厚なため、記事を前編・後編と2回に分けてUPしていきたいと思います。
前編では、「MASTER PEACE 2013」を主催した仙台MACANAのタケシさんと、仙台バンドとしてイベントに出演したFAKE FACE、雨ニモ負ケズ、アンテナの3バンドのインタビュー記事を紹介します。
後編では、各会場ごとのライブレポートを載せる予定です。
まずは、仙台MACANAのタケシさんのインタビューです。
Qちょうど震災から2年が経ち、3月11日に開催されているMaster Peaceですが、このイベントの主旨や想いがあれば聞かせてください。
A:10年、20年経ったときに震災に対する意識を風化させない立ち位置のイベントであってほしいし、次の世代に必ず伝えていかなければいけないと思う。
この日を迎えるにあたって。絶対に忘れる事のできないこの日にちょっとでも楽しみな事になればうれしいですね。お客さんに言われた言葉があって。『3.11を一人で迎えるのが怖かったから、このイベントがあって救われた。ありがとうございます!』
この一言を聞けただけでイベントをやって良かったなと思えます。まだまだ課題・展望はありますが、来年も開催したいと思ってますので皆さんご協力お願いします!
Q今後、仙台のバンドシーンに求めていることはありますか?
A:簡単に言っちゃうとどんどん県外にライブをしに行ってきてほしい。実力的には全然負けてないと思うし、ほんといいバンド多いんですよ仙台は。外からみた仙台はもっとすばらしく見えるはずです。そんな中から仙台を引率していくバンドが出てきて縦関係をもっと濃厚なものにしていける。横のつながりはあるんだけど、経験してきた事を下の世代に伝えていける先輩が欲しいですね。ない訳ではないんだけど他の土地に比べて圧倒的に少ない気がします。やっぱりライブハウスの人間から言われるのとバリバリツアー回ってるバンドに言われるのとでは伝わり方が全然違いますからね。
Q岳史さんの今後の目標があればお願いします。
A:結婚!先輩方ご教授願います!!
Q最後に、夢に向かって頑張っている若い世代に一言お願いします。
A:才能で夢かなえちゃった!なんて人はほんの一握りで、大半がめっちゃ努力してます。人と同じ歩幅で歩いたってダメ。自分なりに考えて経験して、泥水飲んでもかなえてやる!って意思が必要。人のせいにするんじゃない。自分の責任です。そんな自分の夢は孫にかっこいいおじいちゃん!と言ってもらえるような存在になる事です(笑)
と岳志さんのインタビューはここまで!
続いては、仙台のバンドFAKE FACEのインタビューです。
ボーカルのk-skさん(以下K)、ベースのAxYxMさん(以下A)にインタビューをしてきました。
Q震災前と震災後での心境の変化はありましたか?
K:震災を通してガラッと変わったことは、一本一本のライブを大切にやるようになったこと。一瞬一秒、その瞬間をもっと100%でやらないと自分たちのことを「ぬるいな」って思うしまうし、一瞬一瞬を大事に思うようになりましたね。みんなにとっても俺らにとっても忘れられない日だと思うから。2年前のこの日はちょうど東北ツアー初日の福島でライブだったんだけど、リハもできずに仙台に逃げ帰るように戻ってきました。それくらい身近に震災を経験して思うのは、この日にライブをして正解なのかわからないけど俺らにできることは音楽しかないからこの日を精一杯楽しい一日にしようっていう思いでライブに望みたいです。
A:当たり前だったことが当たり前じゃなかったってことに気付けたことです。 地震や津波があったことは忘れられないと思う。でも、今日のイベントみたいにたくさんのアーティストが出演していて、たくさんの音楽に触れ合える環境の中で、俺らはみんなを音で楽しませるのが一番だと思うし、こういう楽しみ方もあるんだって思ってほしい。今日は音楽以外のイベントもたくさんあると思うけど、Master Peaceが俺らにもみんなにもプラスになるイベントになってほしい。
Q若い世代にメッセージをお願いします。
K:俺らの活動をみて、バンドをやりたいって思ってくれるのが一番うれしいですね。僕らもまだ若い世代のほうで、同じ境遇の仲間があまりいないので、学生がバンドに夢を持つようになって欲しいですね。そうすれば、若い世代のシーンが盛り上がってくるし、仙台が盛り上がってくると思うから。
A:夢を持って頑張っている人には、何かを始めた頃の気持ちを忘れずにやり続けてほしい。
Q同じ仙台バンドでおすすめのバンドがいたら教えてください。
A:同じジャンルでライバル的な存在はDeal of Clownかな。ちょっと違うシーンで活動してるけど、すごい頑張ってると思うし一緒に成長していきたいと思う。もっと違うシーンでいったらmonophonicです。
K:俺もDeal of Clownかな。
Q最後に今日のライブにかける意気込みを聞かせてください。
K:仙台HOOKのトリを任せてもらうので、各会場のタイムテーブルをみて迷ってる人もいると思うけど、俺らを選んできてくれた人には絶対に後悔させないようにライブします。
A:俺も同じです。今日のライブを通して良い日にしましょう。
とここまでがFAKE FACEのインタビューです。
続いては雨ニモ負ケズのインタビューになります。
インタビューに答えて頂いたのは、ボーカルの洋奈さん(以下H)。ピアノのSottiさん(以下S)。ベースの小松さん(以下K)。ドラムのチバさん(以下T)の4人です。
Q震災前と震災後で心境の変化はありましたか?
S:3月11日を機転に変わったことは特にないです。
震災後に、僕自身が昔作った曲を見つめ直してみたんですけど、震災後に作った曲と気持ちは何も変わらなかったので、僕たちはこのままやり続けていくべきだという確信を得ました。
K:バンドをやって行く中では何も変わらないです。
H:私も何も変わっていないです。でも、震災後に出来た「いつか」という曲があるんですけど、その曲を福島のLIVEでやった時に共感してくれる人がいたので、そうやって誰かの励みになれたらいいなと思います。
チバさん:私も変わらないです。
Q若い世代にメッセージをお願いします。
T:やりたいことをやることと、思ったことをちゃんと口に出すことが大事だと思います。
H:自分と周りを信じてやりたいことを続けることが大事だと思います。
K:いっぱい恋愛をしろと言いたいですね。愛は大事です(笑)
S:大きいことを見つめすぎて、身近な大切ことをおろそかにしないように。
忘れがちになるけど、大切なことはすぐそばにあるので周りに感謝する気持ちを持って、夢を追いかけていってください。
Q同じ仙台バンドでおすすめのバンドがいたら教えてください。
K:under the yaku cedar
T:fake face,アンテナ
H:雨先案内人
S:OD
Q今日のライブにかける意気込み
S:今日は全国的に有名なバンドも出るので、普段僕たちを見に来ない人たちにもFAKE FACEやアンテナを含めて、仙台には頑張っているバンドがいるんだぞっていうのを見せつけてやりたいです。
H:私はいつも通り自由に強く歌います。それで、少しでも自分の中で何か動いてくれる人がいたらいいなと思います。
T:自分たちを知らない人もたくさんくると思いますが、雨ニモの世界観と仙台の元気さと仙台のバンドは熱いぞっていうのをみてほしいです。
K:頑張ります!
とここまでが雨ニモ負ケズのインタビューです。
最後はアンテナにインタビューをしてきました。
インタビューに答えて頂いたのは、ボーカルの諒さん(以下R)。ベースのよしひささん(以下Y)。ドラムのナオフミさん(以下N)の3人です。
Q震災前と震災後で心境の変化はありましたか?
R:MCでも言ったことなんですけど、震災があった当初はライブをすること自体が不謹慎に思われていた中で、3/11にMaster Pieceというライブサーキットを開催するのはすごく覚悟のいることだから自分たちも精一杯盛り上げたいと思っています。
K:震災当初に比べて、少しずつ東北が復興してきたからこそ、こういうライブサーキットをやる余裕が生まれてきているのだと思いました。
N:3/11だからといっていつものライブとそこまで違いはないですけど、ただ楽しむだけじゃなくて震災があったことを忘れないという意味でいいイベントだと思います。
Q若い世代にメッセージをお願いします。
R:夢は願えば叶うと思います。真剣に何かに取り組むのは思っている以上に厳しいことだけど、それを乗り越えて一緒に頑張っていきましょう。
Y:自分たちもまだ学生で、夢がすべて叶った訳ではないので、多いに悩んでお互いに頑張りましょう。
N:自分も夢を追いかける若者の一人だと思っているのですが、何よりも良い仲間を見つけることが大切だと思います。
Q同じ仙台バンドでおすすめのバンドがいたら教えてください。
R:もう活動を休止してしまうけれど、Team Freak
Y:プリマドンナ
N:ソンソン弁当箱、勃発
Q今日のライブにかける意気込みを聞かせてください。
R:地元バンドとして出演することと、3/11にこのイベントを主催したMACANAさんの気持ちに答えたい。あとは、一月以来のライブなので、久しぶりにみてくれるお客さんにいつも通りのアンテナを見せたいし、パワーアップしたところを見せたい。このイベントにおのおのが思っていることを、混ぜ合わせてぶつけたいと思います。
Y:普通だったら何もない平日だった3/11が震災をきっかけにイベントの日になる。
3/11は震災の日ではあるのですが、Master Peaceの日になっていけば、仙台が音楽で盛り上がるいいイベントになると思うし、そういうイベントに参加したかったので、それが叶って嬉しいです。
N:きてくれた人が忘れられないようなライブがしたい!
とインタビューはここまで。
インタビューを聞いているだけでも、アーティストの皆さんのライブへの熱い想いと気合い伝わってきますよね。
今回はインタビューの記事だけでかなりのボリュームになってしまったので、ライブレポートは「MASTER PEACE 2013 後編」で紹介するので、それまで少々お待ちください!