地元若者ミュージシャンの悩みと夢を大調査(特別編)
こんにちは、COLORweb学生編集部のこうたです。
「今回の地元若者ミュージシャンの悩みと夢を大調査」は特別編。
メジャーデビュー10周年目にして、8月9日に20thシングル「Singin My Lu」をリリースし、8月29日には5thアルバム「so_mania」をリリースするSOUL'd OUTのMain MC Diggy-MO'さんにお話を伺います。10年間第一線で活躍を続けるプロミュージシャンの葛藤や目標とは。さっそくインタビュースタートです。
こうた(以下K):10周年おめでとうございます。10年間活動なさって印象的だったことはありますか。
Diggy-MO(以下D):そうだね、音楽を作ってライブをする時間はどんな時間よりも楽しくて、とにかく夢中になってやってきたよ。音楽制作に没頭したりステージに立ってヒートアップする時間が生活の基本だから。その時間は本当に楽しいんだ。
K:10年間活動して大変だったこと、苦労したことはありますか。
D:アマチュアから、プロフェッショナルになる過程で体で覚えなければいけないことがたくさんあって、それが大変だったよ。また、プロフェッショナルとして活動していく中で音楽以外のコンテンツに関わらなければいけなかったり、自分が活動する音楽シーンが、あらぬ方向に変化したり。葛藤が増えたんだ。葛藤しながらも自分が持っている「音楽へのピュアな動機」を保つことが大変だったかな。でも音楽と生きるって、その葛藤も含んでいるんじゃないかな。葛藤とかある種ピュアではないファクターとも闘うことは自分らしく音楽をやるために必要なのかなと思ってるよ。
K:葛藤の中で自分らしさを保つのは非常に難しいことだと思います。自分らしさを保つために何か秘訣はあるんですか。
D:自分の場合は音楽やライブに対して自信を持つことかな。自信が一番の馬力になるから。
自分がやってることを信じてやれている状態をキープする。他がどう言おうと自分が好きだって言えるものを作っているとか。そうじゃないと、自分らしさを保てないよね。
K:10年間活動をなさってデビュー当時と今とで変わったことはありますか
D:自分自身の話をするとコアは変わっていないけれど、モードはかわるよ。ずっとジーパン穿かないよね?それと一緒。でも、好みは変わってないっていうか。自分の周りの環境はすごく変わったかな。デビューしないで音楽やめちゃった人もいるし。自分はデビューしてるかどうかっていうのは、音楽を続けるかどうかということ自体には関係ないと思っているんだけどね。でも、何かが影響してやめた人もいる。今だと売れる、売れない、でやめてしまう人もいる。景気的な影響もあるかもしれないね。
K:音楽を続ける上でモチベーションをキープし続ける方法を教えてください。
D:難しい質問だね。自分が色んな葛藤の中で生み出した音楽を、リスナーに届けて
また、葛藤して・・・。音楽はリスナーのためにやっている面もあるけれど、
自分のためにやっている面もあって。うーん、本当に難しいけれど、モチベーションというのは自分にとってあまり大きな問題ではないよ。でも、ライブの瞬間に「リスナーに自分の表現してることが伝わったな」って感じることがあって。それが次のモチベーションにつながるかな。ただね、それがどういう瞬間なのか伝えてほしいといわれると、言い表せないんだ。
K:音楽を仕事にしようと考えたのはいつごろなのでしょうか。
D:基本的に芸術全般には興味があって。ピアノと絵は自分の生い立ち共にあったものなんだ。それで音楽か、絵か、どっちに転ぶかなってところはあったよ。結局音楽を選んだんだけどそれは多分、音楽がより好きだからだね。
K:今年で10周年という節目の年を迎えたSOUL'd OUTですが、これからのビジョンがあったら教えてください。
D:大きなビジョンは無いんだ。常に次のことを考えてるっていうのかな。次のやりたいこともあるし、やってみたい曲もある。次にやることにとにかくわくわくしてるんだ。まぁ、インタビューの模範解答って「自分のスタジオ持ちたいっす」とか「武道館でライブやりたいっす」とかなんだろうけどね。次にやりたいことがもう頭の中にあるから、それを消化していきたい。ただ、やれることもあるけど、当然やれないこともある。自分が生きてきて、やりたいって思ったことを全部できた人っていないと思けど、音楽でもそうなんだ。やれないこともある中でベストを目指す。だからこそ、面白いんだよね。
K:今回の5thアルバム「so mania」には、10周年ということで何か特別な想いを込めたのでしょうか。
D:シングルで出した曲っていうのは、これは偶然なんだけど、端的に言うとエモーショナルな曲なんだ。「so mania」は丁寧に作り上げたシングルを、破壊していくような感じかな。丁寧でスクエアなものをつくって、それをキレイな額に入れて飾っておきたくなるタイプではないんだ。音楽を造る作業って、一つ一つ丁寧に積み上げていくという意味でトランプタワーを積み上げることに似ていると思う。「so mania」は、そのトランプタワーを一気に崩す、という感覚に近いね。なんていうのかな……うまく言い表せないけれど人生のロマンだね。
K:「so_mania」に収録されている「Unlsong」の歌詞の中にpyoomという言葉が繰り返し出てきますが、あれは何の言葉なのでしょうか。
D:あれは、本当はグラマーでは無いんだけど、アメリカンコミックの擬音をモチーフにしたんだ。アメコミって、よく擬音が出てくるじゃない。PYOOOOM!とかZOOOON!!とかさ。
K:同じく収録曲「Singin My Lu」は前向きな曲なようで、どこかせつない感じがしますね。
D:「Singin My Lu」は人の孤独を歌ってるんだ。人って、色んなことを考えて、色んなことを感じて、他人に色んなことを求めるじゃない。そんな中で人ってなぜだか知らないけれど人のBluesを知っていると思うんだ。凛としているほど強くはない人のBluesを口ずさむような曲にしたんだ。
K:メロディは非常に軽快ですね。
D:そう。そこは重くじめっといったら、違うと思うんだ。さっきも言ったけれど、口ずさむっていうか。感傷的な曲にはしたくなかったからね。
K:SOULDOUTを知らない人に、「so mania」の収録曲の中から一曲だけ選んで聞かせるとしたら、どの曲を聞かせますか?
D:自己紹介的な感じの曲ってことか。うーん、難しいね。うーん、ほんとに難しい。……うーん、……うーん。うーん、superfeelかな!
K:なぜでしょうか。
D:理由は難しいよ。今の間があってのsuperfeelだからね!
少し強面な風貌とは裏腹にDiggy-MO'さんは言葉一つ一つを丁寧に選びながら話す非常にクレバーな方でした。プロとして活躍するアーティストの方は、また違う次元で悩んでいるということが今回のインタビューで明らかになりましたね。
ところで冒頭でもふれたとおり、SOUL’d OUTの5thアルバム「so_mania」が8月29日に販売されます。SOUL’d OUTの、そしてDiggy-MO'さんの熱い想いがつまったこのアルバム、聴くしかありません!
「今回の地元若者ミュージシャンの悩みと夢を大調査」は特別編。
メジャーデビュー10周年目にして、8月9日に20thシングル「Singin My Lu」をリリースし、8月29日には5thアルバム「so_mania」をリリースするSOUL'd OUTのMain MC Diggy-MO'さんにお話を伺います。10年間第一線で活躍を続けるプロミュージシャンの葛藤や目標とは。さっそくインタビュースタートです。
こうた(以下K):10周年おめでとうございます。10年間活動なさって印象的だったことはありますか。
Diggy-MO(以下D):そうだね、音楽を作ってライブをする時間はどんな時間よりも楽しくて、とにかく夢中になってやってきたよ。音楽制作に没頭したりステージに立ってヒートアップする時間が生活の基本だから。その時間は本当に楽しいんだ。
K:10年間活動して大変だったこと、苦労したことはありますか。
D:アマチュアから、プロフェッショナルになる過程で体で覚えなければいけないことがたくさんあって、それが大変だったよ。また、プロフェッショナルとして活動していく中で音楽以外のコンテンツに関わらなければいけなかったり、自分が活動する音楽シーンが、あらぬ方向に変化したり。葛藤が増えたんだ。葛藤しながらも自分が持っている「音楽へのピュアな動機」を保つことが大変だったかな。でも音楽と生きるって、その葛藤も含んでいるんじゃないかな。葛藤とかある種ピュアではないファクターとも闘うことは自分らしく音楽をやるために必要なのかなと思ってるよ。
K:葛藤の中で自分らしさを保つのは非常に難しいことだと思います。自分らしさを保つために何か秘訣はあるんですか。
D:自分の場合は音楽やライブに対して自信を持つことかな。自信が一番の馬力になるから。
自分がやってることを信じてやれている状態をキープする。他がどう言おうと自分が好きだって言えるものを作っているとか。そうじゃないと、自分らしさを保てないよね。
K:10年間活動をなさってデビュー当時と今とで変わったことはありますか
D:自分自身の話をするとコアは変わっていないけれど、モードはかわるよ。ずっとジーパン穿かないよね?それと一緒。でも、好みは変わってないっていうか。自分の周りの環境はすごく変わったかな。デビューしないで音楽やめちゃった人もいるし。自分はデビューしてるかどうかっていうのは、音楽を続けるかどうかということ自体には関係ないと思っているんだけどね。でも、何かが影響してやめた人もいる。今だと売れる、売れない、でやめてしまう人もいる。景気的な影響もあるかもしれないね。
K:音楽を続ける上でモチベーションをキープし続ける方法を教えてください。
D:難しい質問だね。自分が色んな葛藤の中で生み出した音楽を、リスナーに届けて
また、葛藤して・・・。音楽はリスナーのためにやっている面もあるけれど、
自分のためにやっている面もあって。うーん、本当に難しいけれど、モチベーションというのは自分にとってあまり大きな問題ではないよ。でも、ライブの瞬間に「リスナーに自分の表現してることが伝わったな」って感じることがあって。それが次のモチベーションにつながるかな。ただね、それがどういう瞬間なのか伝えてほしいといわれると、言い表せないんだ。
K:音楽を仕事にしようと考えたのはいつごろなのでしょうか。
D:基本的に芸術全般には興味があって。ピアノと絵は自分の生い立ち共にあったものなんだ。それで音楽か、絵か、どっちに転ぶかなってところはあったよ。結局音楽を選んだんだけどそれは多分、音楽がより好きだからだね。
K:今年で10周年という節目の年を迎えたSOUL'd OUTですが、これからのビジョンがあったら教えてください。
D:大きなビジョンは無いんだ。常に次のことを考えてるっていうのかな。次のやりたいこともあるし、やってみたい曲もある。次にやることにとにかくわくわくしてるんだ。まぁ、インタビューの模範解答って「自分のスタジオ持ちたいっす」とか「武道館でライブやりたいっす」とかなんだろうけどね。次にやりたいことがもう頭の中にあるから、それを消化していきたい。ただ、やれることもあるけど、当然やれないこともある。自分が生きてきて、やりたいって思ったことを全部できた人っていないと思けど、音楽でもそうなんだ。やれないこともある中でベストを目指す。だからこそ、面白いんだよね。
K:今回の5thアルバム「so mania」には、10周年ということで何か特別な想いを込めたのでしょうか。
D:シングルで出した曲っていうのは、これは偶然なんだけど、端的に言うとエモーショナルな曲なんだ。「so mania」は丁寧に作り上げたシングルを、破壊していくような感じかな。丁寧でスクエアなものをつくって、それをキレイな額に入れて飾っておきたくなるタイプではないんだ。音楽を造る作業って、一つ一つ丁寧に積み上げていくという意味でトランプタワーを積み上げることに似ていると思う。「so mania」は、そのトランプタワーを一気に崩す、という感覚に近いね。なんていうのかな……うまく言い表せないけれど人生のロマンだね。
K:「so_mania」に収録されている「Unlsong」の歌詞の中にpyoomという言葉が繰り返し出てきますが、あれは何の言葉なのでしょうか。
D:あれは、本当はグラマーでは無いんだけど、アメリカンコミックの擬音をモチーフにしたんだ。アメコミって、よく擬音が出てくるじゃない。PYOOOOM!とかZOOOON!!とかさ。
K:同じく収録曲「Singin My Lu」は前向きな曲なようで、どこかせつない感じがしますね。
D:「Singin My Lu」は人の孤独を歌ってるんだ。人って、色んなことを考えて、色んなことを感じて、他人に色んなことを求めるじゃない。そんな中で人ってなぜだか知らないけれど人のBluesを知っていると思うんだ。凛としているほど強くはない人のBluesを口ずさむような曲にしたんだ。
K:メロディは非常に軽快ですね。
D:そう。そこは重くじめっといったら、違うと思うんだ。さっきも言ったけれど、口ずさむっていうか。感傷的な曲にはしたくなかったからね。
K:SOULDOUTを知らない人に、「so mania」の収録曲の中から一曲だけ選んで聞かせるとしたら、どの曲を聞かせますか?
D:自己紹介的な感じの曲ってことか。うーん、難しいね。うーん、ほんとに難しい。……うーん、……うーん。うーん、superfeelかな!
K:なぜでしょうか。
D:理由は難しいよ。今の間があってのsuperfeelだからね!
少し強面な風貌とは裏腹にDiggy-MO'さんは言葉一つ一つを丁寧に選びながら話す非常にクレバーな方でした。プロとして活躍するアーティストの方は、また違う次元で悩んでいるということが今回のインタビューで明らかになりましたね。
ところで冒頭でもふれたとおり、SOUL’d OUTの5thアルバム「so_mania」が8月29日に販売されます。SOUL’d OUTの、そしてDiggy-MO'さんの熱い想いがつまったこのアルバム、聴くしかありません!