リノベーションプロジェクトを大調査! | COLORweb学生編集部

リノベーションプロジェクトを大調査!

 

こんにちは!早く春服が着たいCOLORWeb学生編集部の黒田です。
今回東北芸術工科大学の建築・環境デザイン学科と株式会社デザインホームが協力し、仙台市内に立ちあげたというリノベーションプロジェクトを学院大コンビ丹ちゃん&黒田で調査してきました!




▼リノベーションプロジェクトとは?
リノベーションとは、既存の建物に大規模な改修工事を行い、用途や機能を変更して性能を向上させたり価値を高めたりするものです。リノベーションプロジェクトは、仙台でリノベーション事業を行っているデザインホームが「若者たちのアイディアでリノベーションの魅力をさらに高めたい」という想いから、東北芸術大学の学生と共同で行いました。
今回のプロジェクトでは、学生の考えた模型を企業側ではなく、一般の人に審査してもらう投票方式を取り入れました。学生たちが考えた5つのプランをWEB上で公開し、一般ユーザー向けに人気投票を行い、得票数の多いものを実際に設計するという方式は、リノベーション従来の考えに縛られない新たな方式なんです!


       



実際に投票が行なわれたHPがこちら →
仙台リノベーションスタイルHP:http://www.designhome.co.jp/tuad/

そして総得票数290票の中から栄えある!1位の投票数を獲得したプランが「二人暮らしの家」です。実際に部屋を見てみたい!と、いうことで学生のプランから実現した「二人暮らしの家」のオープンハウスに潜入してきました!



▼こんな部屋に住んでみたい!
 2月10日~12日の三日間に渡って行なわれた完成記念オープンハウスには、家族連れやこれからリノベーションを考えている方など沢山の方で賑わっていました。玄関に足を踏み入れた途端にびっくり!築34年ということを全く感じさせない、新築の部屋にしか見えません。あまり広さがない部屋だからこそ、生活感が出ない様すっきりとした収納、夏は涼しく冬は暖かく過ごせるようにと吸音・断熱を兼ねた断熱材等、デザインの完成度の高さに驚きます!普段は二人でゆったりと過ごし、時々友人を呼んでリビングでちょっとしたパーティーをする……そんな風景が頭に浮かぶ、まさに「二人暮らしの家」だと感じました。私もこんな素敵な部屋で二人暮らしがしたいなぁ、なんてついつい妄想してしまいました……。

 
 開放感あふれるリビングスペース        床には吸音・断熱材が使用されています

  
家電が外に見えないよう裏には収納スペースがありました



同じ学生としてこんな部屋を考えられるなんて本当に尊敬してしまいますが、いったいこの部屋が出来るまでにどんな楽しさ、苦労、そして喜びがあったのでしょうか?

▼リノベーション実現までの苦労と喜び!
オープンハウスを案内してくれたのは、今回「二人暮らしの家」を考案した、東北芸工科大学の大学院1年の青山亮平さん。このプロジェクトは7か月前、東北芸工科大学の建築・環境デザイン学科准教授の馬場正尊さんがデザインホームとつながりがあり、「学生ならではの新しい発想を取り入れたい」という企業側の思いがきっかけで始まったとのこと。馬場教授の募集で、プロジェクトの参加者は大学1年から大学院2年までの約20人で活動していたそうです。
「初めはどんな家にしていくのか、参加者みんなでディスカッションを重ね、面白そうなイメージが固まってきたところで、グループを5つに分け活動するようになりました。グループは考えが似た人が集まっているため、時間も合わせやすい学年同士で活動する人が多かったですね。ちなみに『二人暮らし』の家に関わっていたのは大学院生が中心でした」。やはり学業と両立しながらだと、時間を合わせやすい人たちで活動するようになってしまいますよね。学生のプロジェクトと違い、企業と連携して進めていかなくてはいけないため、責任感をとても感じていたそう。また、学業との両立やメンバー同士のスケジュール管理も大変だったそうです。
模型を実際の空間として形にしてくときの問題点は、狭い空間をどれだけ楽しく暮らしやすくできるかだったそう。馬場教授のゼミに所属していたこともあり、教授には悩んだとき相談に乗ってもらうことが多かったようです。「実際に投票結果が出て、二人暮らしの家をオープンハウスとして起用すると決まってからは、“人が住むために快適な空間とは何か”をもう一度メンバー同士で詰め直しました。その際、教授にもアドバイスを沢山いただいて、よりイメージに近い形に仕上げることができました」。

 



▼イメージ以上の空間が完成
Web投票が終わった後は、学生のアイディアをデザインホームが実現!実際に内装や設備を無くし、壁や柱・天井をコンクリートだけにして、スケルトン状態にすることで分かる変更点がいくつか出てきました。その結果、作業に時間がかかり、予定よりも2カ月ほど完成に時間がかかってしまったそうです。しかし、時間をかけた空間は予想以上の出来上がりで学生の皆もびっくり!「出来上がりを見て、イメージ以上の空間が出来上がっているのにとても感動しました。全体像が見えた時の高揚感はとても大きかったですね。」自分たちがデザインしたものが形になる喜びは、どんな苦労も吹き飛んでしまうくらい達成感が大きいですよね!
「このプロジェクトはこれからも続いていくもの。次の世代につなげていくことが必要だと思います。これからは後輩のサポートとして全力を尽くしていきたい」と語ってくれた青山さん。学生の活躍が、これからの仙台のリノベーションを発展させていく大きな原動力になっていくと感じました!