私が離婚を決めるずっと前に、私の友人はニューヨークで離婚を考えていた。
なので、私が離婚を決めた時に、彼女は色々私にアドバイスをくれた。
離婚を決めたものの、具体的には何も話し合いは進められず、家庭内別居のような生活が
続く中、内緒で勝手に健康保険を外されたり、アパートを借りて出ていくと言われたり
仕事もお金もない私は、精神的に追い込まれた。
何をどうしたら良いのか分からず、ただただ動揺しているだけの私に友人は、
とにかく色んな弁護士と話すことを進めてくれた。
とにかく、知識があっても邪魔にはならないから!
法律で親権や共同貯金の割り振り、結婚の年数で離婚の条件が異なるニューヨーク。
知らないよりは、知っていた方が絶対にいいから!
当初は、離婚を簡単に済ませたかったし、夫はもっと常識的な人で、汚い手を使ってあれこれするとは思っていたいなかったので弁護士を雇う気もさらさらなかった。
だが、エスカレートし度を超えた虐めに、もはやこれは人権問題だ!と感じようやく
動き出した。
実際に調べ出して、思いもつかなかったことが沢山あった。
貰うべきものや、当然主張していいもの。
日本とアメリカでは離婚が大きく違うので、調べれば調べるほど
今後どうやって離婚を進めるのが自分にとって有利なのかが分かってきた。
戦ったところで、勝ち目のないものは、時間とお金の無駄なので諦めた。
当初は、お金がないことから弁護士を雇うこともできないと思っていたが、
専業主婦で収入がないことから、稼いでいる夫に自分の弁護士代を請求できたり、
書類を裁判所に提出する前なら共同口座から、弁護士代を払っても問題ないことなど
ケーズバイケースで、お金がないながらも色んな選択があるのを知った。
まだ婚姻中ならば、妻の健康保険を払うのは夫の義務であるので、そこはきちんと請求できることや、夫が勝手に家を出て行ったとしても、生活の保証をしてもらうことが出来る等、
法律を知れば知るほど、きちんと法律で守られていることを知り安心した。
お金を隠され、未保険にされ、勝手に家を出ていくと言われた時は、
本当に怖かったし不安でしかなかった。
が、正しく知識を得ていくことで、急にホームレスになるようなことはなく
守れるべきものは守られることを知り、私はますます色んなことを調べていった。
方法は一つではない。仮にお金が全くなくても、ニューヨークには多くの支援団体もあるし
ニューヨーク州や市が、無料で弁護をしてくれたりもする。
多くの知識をつけていき、色んな方法があるのを知った。
知っていく中で、もしこれが上手くいかなかったら次にはこの方法もある。
それもダメだったら、最終的にここに頼もう。
お金がなくても、フェアに離婚できる方法があるのを知れば知るほど
夫が次に何をするか分からない恐怖が薄れていった。
夫が私を追い込もうとしても、私は「法律」と言う強い味方ができて、
何かにつけ、「じゃぁ、法廷で話しましょう。」とテキストすると、見事夫は黙った。
生まれて初めて「法律」の有り難みを感じた。
法律とは、国民を守るものなのだなぁ。と。(全てではないが)
そして、夫からのダメージを最小限にして離婚までの共同生活をどう過ごすか?と言うことで、夫自身の性格やらを調べていくうちにたどり着いた彼の人格障害のこと。
調べていくうちに、解かれていく洗脳、刷り込み。彼の言葉で塗り替えられた自分。
この約20年のあれやこれ。私は、間違ってなかったんだ。
私は、非常識でも愛のない人間でもなかったんだ。涙
彼の人格障害を学べば学ぶほど、彼への恐れが減り、何をされても怯えたり
自尊心が低くなることは、もうなかった。
知識は、人を守る。
感情だけを重んじていた時期が長かったけど、知識をつける大切さを痛感した。
得体の知れないものに、人は恐怖を覚え不安になる。
が、知識をつければ、無駄に不安になったりはしない。
本当に、人は賢い生き物ですね。ありがたい。