モラハラを受けているブロガーの方が、この本をお薦めしていたので読んでみた。

 

1年前に離婚を決めてから口をきいてないのと、徐々に家族の集まり等を不参加し

夫との距離を自らおいていたので、攻撃を防御するため、と言うよりモラハラの心理、実態を知りたくて読んだ。

 

モラハラとは「攻撃」ではなく「支配」だ。と書かれていることがとても印象的で

モラハラをする人は、モラハラ対象者を自分の一部とみなす傾向があるのだとか。

 

あぁ、だからなのか。私に対して、あたりが強くなり出した頃、夫に聞いたことがある。

「ねぇ、そんな強い言い方を両親や兄弟や友達にもするの?」

夫は、「しない。君は、僕が唯一心開いている人であり、パートナーだから強い言い方ができるんだ」と。

唯一心開いているなら、尚優しく接するべきじゃないの!?

夫の言い分がわからないように、夫も私が言っている意味が分からなかった。

 

特にここ5、6年は、「仲の良い夫婦は、妻が夫の言うことを聞いているからだ。うちは、そうではないから上手くいかないんだ」

「どうして、俺の言うことを聞かない?」「なぜ、言われたことをすぐにやらない?」

「なぜ俺ばかりが格好悪いところを子供に見せるんだ?お前も見せろ」

。。。もはや、意味不明。。。チーン

 

支配的だなと思った。私も納得がいかないことは、やらない。

でも、急に不機嫌になったり、言い争えば訳のわからない説明をくどくどとしてきて

自分がどれだけ正しいかを説明し、どれだけ私が間違っているかを説く。

毎回、私の愚かさを証明しなくてはいけない彼のパフォーマンスに、私の自尊心は

傷つけられた。

最後にはいつも、自分の言い分、怒りを正当化するために、私が働いていないことを責め、

罪悪感を植え付けられた。

 

どんなに、そんなつもりもない!と言っても、「働く働くと口だけ言って、自分はいつも楽しようと言う魂胆なんだな?」「自分だけ楽しい生活送りやがって!」となる。

 

言い返せば返すほど傷つけられ自尊心が低くなるなら、言い返さずに謝ろう。

「ごめんね。ずっと働かずに。」

 

それから、夫は、自分の機嫌が悪いと私にあたるようになった。

身の覚えのない彼の怒りに、「ただの八つ当たりじゃない?やめて」と言うと

色んな言い訳をつけて正当化しては最後に「お前が働かないからだ」と言った。

弱くて有害だと認識した相手を攻撃するモラハラの餌食にまんまと成り下がってしまった。

 

モラハラ体質の人は、自分の一部とみなした対象が自分から離れそうになると恐怖に慄き

二度とそのような裏切りをしないよう全力で後悔させようとするのだとか。

だからか。離婚を決めてからの夫の私に対する行為は非道だ、と感じることが多々あった。

健康保険未加入や、私が泣いてお願いするまで日本行きを拒んだり、私が車を必要なのを知っていて、売ろうとしたり、お金を隠したり。。。

コロナで3週間熱が下がらず寝込んだ時も、いつまで仮病使ってんだ!?と怒られた。

 

モラハラ体質による支配は、「悪意ある冗談」から始まり、皮肉やほのめかしを使った

相手への良心攻撃に徐々にエスカレートし、段々と威圧感を伴う態度に変化をし、

時々怒鳴るようになって、恐怖を植え付け精神的に相手を支配していくのだそう。

 

気がつかないわけだ。。。

余談だけど、夫の実家に兄弟含め皆んなで集まる時の会話が↑こんな感じ。

皆んな笑って楽しい会話をしているんだけど、どこかいつも聞いていてちくちくした。

 

そして、最後の方に本にこう書かれている。

 

モラハラは、世の中の色々ある虐待の中でも、

ものすごく”上手くできた”閉鎖的な虐待システムなのです。

 

そうなのです。

とても、巧妙で、外からは分かりずらく、ピンポイントで法を越えずに

対象者を的確に攻撃する能力に長けているのです。

 

長年擦り込まれた「彼のルール」と「彼の常識」と「お前は俺より無能だ」に

もう何が正しいのか、本当の自分はどんなだったか、分からなくなってしまうのです。

なので、sosのしようがない。

だって、「彼のルール」に基づけば、彼は合っているんだもん。

その「あっている」ことを、どうして人に相談しようと思う?

 

私は、いつも喧嘩の内容を友達に愚痴っては、いつも最後に「私も悪いんだけどね」と

言って締め括っていたそうだ。無意識すぎて、覚えてない。。。

 

自分で、何かがおかしいと自覚して初めて、控えめに友達に話した時のその反応で

私は少しずつ自分の感覚は間違ってなかったんだ。と目覚め出した。

それでも、未だに彼の洗脳、植え付けられた罪悪感は拭いきれず、大きな出費、

例えば歯医者や医療(保険未加入にされたから、実費なのは私の責任でもないのに)に

高くついてしまえば、やばいなぁ。。怒られるかなぁ。。少ない自分の貯金から払うかなぁ。。。などと考えてしまう。

 

よく、モラハラは、一人で抱えずに人に話しなさい。と言うけれど、それはモラハラ初期(巧妙なので、ほとんどは気がつかない時期)か、なんかおかしい?と気がつき出してからで、モラハラ真っ只中の人は、気が付くわけがない。

その、モラハラ真っ只中は、数年の話ではなく10年、20年と続いていくものなので、

何かおかしい?と思えるだけでも奇跡だと私は思う。

 

この閉鎖された家庭内で起こる虐めは、きっとどこの国にでもある。

私は、知り合いや親戚の妻達の夫とのやり取りや表情から、あぁ、この奥さんは

モラハラされているんだろうなぁ、と思うことがある。

もちろん、その逆もある。

 

他人の家庭に口を挟めない分だけ、家庭内の肉体的精神的暴力は、当事者じゃないと解決しないのか?でも、その当事者が洗脳されて自ら気がつくのに時間がかかるケースが多いと言うのに、どうやって?気がついた頃には、もう戦う気力も無くなっている。

もう逆らうだけ無駄。言いなりになっておこう。。。

私もそうだった。

 

もし、モラハラされているかも?と心当たりがあるなら、もしくは気になるなら、

色々調べて欲しい。自分のケースは、大したことない。じゃなくて。

どんなに夫が普段は優しくても、たまに見せる顔がモラハラっぽいなら、

その気があるのかも?と頭のどこかに置いておいてもいいかも。

 

そして、万が一のためにいつでも逃げれる場所とお金は、作っておいた方がいい。

前回紹介した本にも書いてあったが、人生で大切なイベント(結婚、出産、家を購入等)が

行われるタイミングで、変わったりするそうなのだ。

 

精神的にやられているのに、逃げる場所やお金がなくて仕方なく一緒にいることによって

最終的には、本当に逃げる気力が無くなってしまう。

学校で酷いいじめを受けている子が、不登校という選択肢を見出す気力も無くなって

自らの命をたってしまう気持ちが、今だから分かる。

どうして苛めを受けるのが分かっているのに、毎日登校するんだ?

と、世間はいう。

 

あのね、人って、もう何も分からなくなってしまうほど毎日毎日追い詰められると

判断力が低下して、そこには選択肢とか無くなって絶望しかなくなるんだよ。

そこまでいくと、絶望から抜け出す手段なんて、もう自分の手には残ってない。

だから、そうなる前に、もしかしたらあなたのパートナーはモラハラじゃないかもしれないけど、お守りみたいな感覚で、逃げる場所とお金は確保してほしい。

 

私は、ようやく働き出したことで、有害人物と夫から見なされなくなったからなのか、

私の自立心が芽生えたせいなのか、夫からの嫌がらせが激変した。

 

夫よ、家を出ていくまでの間に、本来の本当の妻の姿を見るがいい。

あなたの妻は、バカでも無知でも低能でもないんだよ。

どうやったら賢く離婚できるかを日々リサーチし、あなたが隠している物の証拠を

写メして集め、下手くそだとバカにされてきた英語を勉強し直し、今後収入が伸びるよう

美容室のオーナーと戦略中だ。

 

さぁ、自分がどんなだったかを思い出す旅が始まった。