スペイン巡礼の旅、カミーノ・デ・サンティアゴの3つの魅力 | colorfulnote -アメリカ生活 本 アート 旅 英語-

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アメリカ中西部 駐在生活1年目(2016.9〜)
英語学習・ボランティアしつつ自分の道を模索中。
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どこにでも行ける時間とお金があったら、どんな旅をしたいですか?

私が迷わず行きたいのは、スペイン巡礼の旅、カミーノ・デ・ サンティアゴ。

この巡礼の存在を知ったのは、小野美由紀さんの著書「人生に疲れたらスペイン巡礼 飲み、食べ、歩く800キロの旅」 を読んだことがきっかけでした。


今回は、小野さんの著書をもとに、カミーノについてご紹介します。

カミーノ・デ・サンティアゴって?


「カミーノ・デ・サンティアゴ」とは、フランス南部からスペイン北西部の「サンティアゴ大聖堂」に向かって伸びる巡礼の道。

長さおよそ800キロの道のりを、徒歩や自転車、馬、車などを用いて巡るキリスト教版「お遍路参り」 のことを指します。

ヨーロッパはもちろん、アメリカや韓国、南米からもこの道を歩きに来る人が年々増えているとのこと。

カミーノ・デ・サンティアゴの魅力

①観光地だけじゃないスペインを知れる


アメリカに住んでみて思うのは、メジャーな観光地以外にも魅力的な場所って本当にたくさんあるということ。

スペインといえば、バルセロナのサグラダファミリアを始めとするガウディ建築のイメ ージが強いですよね。


実際、それらの建築物は圧倒されるくらい綺麗だったのですが、ガイドブックに詳しく載っていない場所を探索するのも楽しいもの 。

カミーノの旅では、地方都市を巡りながらゴールを目指すため、自分だけのお気に入りの街に出会うことができそうです。

また、最初にバルセロナやマドリードなどの大都市で観光を楽しんでから、巡礼の道に向かう人も多いのだとか。

賑やかな観光地と、素朴な巡礼の道の雰囲気の違いを楽しむのもいいですよね。

カミーノに参加すると、パラドールという、古城や宮殿、修道院といった歴史的な建造物を国家が買い取り、一般客が宿泊できるように修繕を施してよみがえらせた国営のホテ ルに泊まれるのも魅力的です。


ちなみに、小野さんの著書を読んでいて気になった街の名前をグーグルマップに保存していたら、気がつけば地図が星マークだらけになっていました…!

②各地方の美味しい料理を味わえる


以前バルセロナに旅行した時、パエリアのあまりの美味しさに感動した記憶があります。

その旨をスペイン人の友人に伝えたところ、「バルセロナもいいけど、スペイン料理を存分に味わいたいなら、地方に行かなきゃ!」と言われてしまいました…。

小野さんの著書でも、このように様々な料理が紹介されています。

バスク地方では新鮮な魚介類やこの地方発祥のピンチョスという小皿料理 、ナバラ州では名物のチョリソ、海に近いガリシア地方では新鮮なバカリャウ(タラ )やタコ … と、ご当地グルメに関しては、枚挙にいとまがない 。

スペイン料理ってパエリアだけじゃないんですね。

読んでいるだけでお腹が空いてきそうです。

③歩くことを通して自分を知り、新しい価値観に出会える


私は学生の頃、大学付属の寮に住んでいたのですが、「夜12時に寮を出発して、30キロ先の温泉まで歩き、温泉に浸かって帰って来る」という恒例行事がありました(7〜8時間ほどかかります)。

静まり返った街をただ歩いているうちに、日常を俯瞰して考えられたり、一緒に歩いていた友人と普段話さないような話をしたりして、すごくいい思い出になりました。

ひたすら歩くという行為は、不思議と頭の中を整理する力があるんじゃないかと思います。

日本から遠く離れた街を、世界中から来ている人たちと歩く。

きっと新しい価値観との出会いに溢れているんだろうなと思います。


この本には、著者の小野さんが巡礼の中で出会った方とのエピソードも収められていました。

以下、印象に残った言葉をご紹介します。

ホスピタレイラ(宿泊所のお手伝いをする方)、マーサさんの言葉。

「人が人に何かを与える方法ってたくさんあるわ。 でもそれは人それぞれ、違う形なの。 たとえ今は与えられる立場だとしても、いつか必ず、 それに気づいてアクションを起こす時が来るのよ」
「一つだけ、 それを見つけるために必要な言葉を教えてあげる。”Do what you want to do"よ」

→今アメリカで生活していて、自分が貢献していることよりも与えてもらっていることの方が圧倒的に多いな…と焦ってしまうことがあります。

でも、時が来たら自分も誰かを助けられる立場になれるのかなと感じさせてくれた言葉でした。

アメリカからの巡礼者、ジョアンナさんの言葉。

「自分を冬の薔薇にしないことね」
「冬の薔薇?」
「そう。薔薇はね、春に美しい花を咲かせるために、冬にわざと枝葉を削ぐのよ。厳しい環境におくことで、より強く鍛えられる。けれど、人間はそうじゃない。そうやって育てられた人には、かならず限界が来るわ。人間は命だから。水をやり、枯れた葉は取り、日が強ければ日陰を作り、寒ければ覆いをして、そうしてはじめて、その人自身の花が咲くのよ」
「自分の才能を伸ばせる人っていうのは、 自分にそうしてあげられる人のことよ。ミユキ、 自分を冬の薔薇じゃなく、真夏のヒマワリにしてあげてね」
→つい自分に厳しくしてしまいそうな時、思い出したい言葉です。

大人になると人から褒められる機会ってそう多くないから、自分で自分を励まし、栄養を与える必要があるんですよね。


小野さんの著書を読み、スペイン人の友人に出会ったことで、「カミーノ・デ・サンティアゴ」は私のWISH LISTの一番上に加わりました!


また、カミーノに関するこちらの映画も、美しい風景と巡礼者のドラマを感じられてオススメです!


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つい先ほど、バルセロナでのテロ事件を知りました。
被害に遭われた方のことを思うと胸が痛いです。
バルセロナの人たちが安心して過ごせる日々が戻ってくるよう祈っています。

via colorfulnote
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