“バーントシェンナ”
10月12日の誕生色
野村順一『誕生色辞典「色の秘密」366日』文藝春秋(2006年)より
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
イタリア中部のトスカーナ地方にある、シエナという都市で
産出される土の色です。
古代においては、天然の土そのものを着色材料としていました。
中世になると、土を焼いて絵具が作られるようになり、土の色が
そのまま絵具の色名に使われるようになりました。
“バーント”とは、「焼いた」という意味。シエナの土を焼いて
色を濃くした顔料の色、という意味の赤みの茶色です。
“ローシェンナ”という色もあり、こちらは「生の」の意味で、
土の色がそのまま反映された、暗いオレンジのような色です。