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今日5月11日は

ユスティニアヌス1世

(東ローマ帝国2代目皇帝)

の誕生日だったそうなのですが…

 

ローマ帝国の皇帝というと

やっぱり紫!のイメージなんですが

皆さんは

紫色は好きですか?


結構、好き嫌いが別れる色では

あるんですが…

 

私は紫大好きです。

 

そして

色を勉強すると

色の価値ということを改めて感じます。

 

現代の日本は、

どんな色でも

着たい色を誰でも着れますし

色を使うことで

それで警察に捕まることはないですし

ましてや死刑になることなんてありません。

 

しかし、歴史をみると

そういう時代こと貴重であり短く

人間の歴史においては

色は特別の人だけが

使うことができるものであり

権威の象徴として使われていました。

 

その中で、特に紫は

VIP中のVIPしか使えない色。

特にこのユスティニアヌス1世

(東ローマ帝国2代目皇帝)が

着ている紫は帝王紫といわれています。

 

高貴な色 紫

古来より

紫は洋の東西を問わず

「高貴な色」という位置づけの色でした。

 

ただ、東洋と西洋では

紫の原料が違っていて

中国や日本では

紫草という植物染料から得ていて

こちらも

原料を入手したり

染めるのに

手間暇がかかり

めちゃくちゃ高価。

 

また、飛鳥時代の聖徳太子によって

制定された

冠位十二階の制で

紫は上位の色で

そんなこともあり

日本においても紫は

「高貴な色」として

憧れの色とされていきます。

帝王紫

現在のレべノンからシリアにかけて

紀元前3000年ごろ

フェニキア人によって

誕生した国家によって

レバノン杉やガラス、銀製品を広く

輸出していました。

そして、その産業の一つに

貝で紫色に染めた布や糸を輸出し

紫を世界に広げていったそうです。

 

紫はpurple(パープル)と

書きますが

紫に染めるこの貝は

アクキガイ科の貝の内臓には

パープル線という特殊なせんがあり

これを取り出して太陽に当てると

黄色から紫色に変化していきます。

 

私も紫貝で色を染める

体験をしたことがありますが

なかなか匂いがすごいです…。

 

しかしこの紫

わずか1gの色素を得るのに

2000個もの貝が必要ということで

銀に劣らず

極めて貴重なものでした。

 

伝説では

シーザーが暗殺されたと

跡を継いだアントニウスは

エジプトに還っていた

クレオパトラを呼び寄せた時

クレオパトラを乗せた船の帆は

この貝紫で染めていて

金銀で飾り立てられていたと

いわれています。

 

ローマ帝国の紫

紀元前27年にローマ帝国が成立してから

初代の皇帝アウグストゥスから

紫の衣裳を貴ぶ風習は

根強く受け継がれます。

 

そして伝承では

暴君ネロは

紫の着用は皇帝にのみ限るという

法令を出し、

この法令に背いて紫を販売したものは

即時営業停止、

そして

テシオドシウス帝においては

法に背いて紫を使用したものは

死刑に処せられたといいます。

 

その後

395年に東西に分裂したローマですが

東ローマ帝国の

コンスタンチノープルには

皇帝に衣裳を提供する紫を

染める工場が作られ

 

「ブラニッタ=ビザンチエナ」と

呼ばれ

広く世界にその名をはせたそうです。

 

そして

東ローマ帝国では

皇后が出産の時

その産室を紫の幕で飾っていたため

「be born in the purple」というと

皇太子が生まれる

という意味になったぐらいだそうです。

 

そんな高貴な紫が

なぜ一般の人が

普通に着られるようになったのか…

そんなお話を

明日また書いてみたいと思います。

 

 

明日も素敵な1日をすごしてください虹

 

 

ありがとう、ありがとう、ありがとう!