おしゃれや綺麗なものが大好きなあなたへ

 

11月は食への収穫祭を

多くの国で行うので

そうした食や収穫祭

また農業に携わるアートについて

見てみたいと思います。

 

この晩秋から初冬にかけて

見たくなる絵の一つに

ブリューゲルの絵があります。

*「穀物の収穫」

 

ブリューゲルが

活躍した時代はルネサンス期ですが

イタリアのルネサンスとは対照的に

オランダの北方ルネッサンス

対象にしたのは

普通の人の日常生活です。

 

そう

民衆の生活や人間の心に内を

えぐりだそうと

飾らない農民の日常を描きます。

 

だからこそ

ブリューゲルの絵から

その当時の様子(着ているものや食べ物や考え方)が

分かりとても興味深いのです。ニコニコ

 

そんなブリューゲルについて

見たいと思います。爆  笑

 

ビーテル・ブリューゲル

ブラハント公国(現・オランダ)出身で

プレダ郊外のブリューゲル村に生まれたと

伝えられています。

オランダ・フランドルの画家で

いわゆる北方ルネッサンス

優れた芸術家であり、画家、版画家です。

 

当時のヨーロッパでは

中世からの教会の影響

聖書の話が中心の

絵画の世界にあって

風景画や農民の生活を主題の

パイオニア的な存在です。ニコニコ

 

10代より、アントワープの画家

ピーテル・クック・ファン・アールストのもとで

絵画の勉強を始めたそうです。

 

1551年にアントワープの画家組合に加入した

ブリューゲル

翌年、当時の慣習に従い

イタリアに修行旅行に行きます。イタリア

 

数年間のイタリアでの修行の後

1555年に帰国し

ヒエロニムス・コックの版画下絵画家として活躍し

同じころ、

すでに巨匠であった

ヒエロニムス・ボス風の幻想や奇怪な作品を制作し

その版画が大人気となり大成功をおさめます。

 

1563年、結婚を機にブリューゲル

アントワープからブリュッセルに移住し

その地で主要作品となる油彩画の

多くが制作されました。

 

ブリューゲル

「農民画家」と呼ばれるようになった作風は

この時期に生み出されます。

*子供の遊び

 

しかし

1569年9月、若い妻と4人の子供を残し

ブリューゲルは病死してしまいます。

 

まだ40代前半とのことでした。

 

ブリューゲルの息子たち

ピーテル・ブリューゲルの息子の

ピーテル・ブリューゲル(父と同じ名前)

ヤン・ブリューゲル

父親と同じく優れた画家であり

区別するために

父親のピーテル・ブリューゲルを

大ブリューゲルと呼ばれたり

その他の画家と区別するために

(農夫ブリューゲル)と呼ばれることもあります。

そう、ブリューゲル一族は

150年にわたって画家を輩出し続け

16世紀〜17世紀の美術に強い影響を

与える「ブランド」になります。

 

ブリューゲルの作風

ブリューゲル

普段はあまり重要ではない

平凡な生活の人々の様子や

農業をしている人々の

風景などを書き上げます。

 

もともとフランドル美術では

現実世界の写実的な

描写への関心が高く

16世紀には風景画を専門とする

最初の画家も出ています。

 

そのような土壌の中

ピーテル1世はさらに

自然を冷静に観察・描写することのみならず

その中で暮らす人々の日常生活を

ありのままに書き込みます。

 

ブリューゲルは陽気な人物で

ときには農夫の格好をして

農民の中にもぐりこみ、

彼らの生活や習慣を知ったことで

彼の筆先から、16世紀農村の生活や

村のお祭りを深い愛情をもって描き

見事な傑作が生みだされています。

*「農民の婚宴」

また

《雪の中の狩人》のような1565年の冬の風景画は、

小氷期の冬の厳しさを証明するものとしても描かれています。

宗教改革とさかさまの世界

ブリューゲルが生まれる約8年前の

1517年、ドイツでマルティンルターが

プロテスタントの宗教改革を始めています。

 

カトリック教会は、プロテスタントと

その偶像破壊を教会の脅威とみなしていました。

 

その反動で1563年のトレント公会議では

宗教美術は宗教的な主題をより重視して

物質的なものや装飾的な質を

重視すべきである、とされるようになります。

 

そんなカトリック教会の権威を使って

スペインの支配下にあったフランドル地方では

スペインのハプスブルグ家による

民衆への抑圧がありムキー

異端者や反逆者を取り締まるための宗教裁判が

行われていました。

 

ブリューゲルはそんな神の教えをゆがめる教会や

社会の不平等、他国の支配

自分のことしか考えない金持ちの利己的な生き方に対して

批判的でした。

 

そして神聖な神の教えを土足で踏みにじるような社会が

あらたまり、

秩序正しく正義のあふれる

新しい社会の到来を待ち望んでいたため

人々の苦い思いや皮肉な気持ちをこめて

「さかさまの世界」を「ネーデルランドの諺」シリーズとして

描いたといわれています。

*ネーデルランドの諺

 

そう、諺(ことわざ)の多くは

あるべき姿とは反対のことを示すことで

「そうしてはいけませんよ!」と忠告する形に

なっています。

つまり、あるべき姿をさかさまにして

ものごとを裏から見る視点で描いているのです。

 

 

そこには人間の愚行や欺瞞

罪深さなど

庶民の日常に根付いた文化ともいえる諺を

ブリューゲルは

視覚的にモーラスに表現し

風景画と風俗画の両方のタイプを

融合させ

美術史の中でも最も早い時期に、

鋭い社会的抗議を含む風刺画としての

評価も受けています。。

*「ネーデルランドの諺」

 

この絵にはたくさんの諺の場面を絵にしています。

例えば中央に

赤い服をきた女性が、年老いた夫に青いマントをかぶせています。

 

これは赤は罪を青は不実を表しているといいます。

そしてマントの先がガチョウのくちばしの様になっていますが

ガチョウは中世では「おばかさん」の意味。

 

つまり、この女性は夫をだましていることを表しているそうです。

 

また、この絵の中にはいろいろなことを象徴するものが

沢山出ていますが、そのなかでも一番重要なもの

この絵全体を象徴するものが、

この逆さまにおかれている地球儀です。

ここは、すべてがひっくり帰っている世界への入り口

魔法の世界への入り口です。

その中では

二人の男がお互いの鼻をつまんで

魔法をかけあっています。

「鼻をつまんで導く」とは

人をだまし、間違った道へ導くことです。

 

また窓には赤い服を着た道化が腰かけています。

帽子のてっぺんには卵がついていて

卵は昔は神様の完璧さを象徴するもので

古くは僧侶たちが本当に

帽子の上に卵をのせていたそうです。びっくり

 

この逆さまの世界では、卵はまさに風刺の印。

道化がこの世界を支配していることを皮肉っています。

 

そしてこの道化の王様が

トランプカードを軒さきにばらまいています。

 

「おばかさんは運がいい」ということばのように

カードとさかさまの地球儀

この世の運命は

「投げられたカードしだい

カードがよくなえればくそくらえ」といって

道化がさいころをふったところ

 

つまり

「さいはなげられた」という場面。

 

この世のすべての悪や偽りを描き出しながらも

芸術の力で一つの世界観に昇華させている…。

 

ちょっと、日本の落語などにも似た世界観かもしれません。

 

バベルの塔

農村の日常を描き、

世俗的絵画のイメージが強いブリューゲルですが、

宗教の世界をモチーフとした作品も複数残しています。

ブリューゲルの《バベルの塔》は、

彼の代名詞ともいえる傑作です。

モチーフは旧約聖書の「創世記」に記された伝説上の巨塔。

神と等しくなりたいと、

天まで届く塔を建てようとした傲慢な民衆に対し、

怒った神は一つであった人類の言葉を混乱させました。

互いの言葉が通じなくなった民衆は、

塔の建設を断念し、各地に散っていきました。

 

建設が進む塔の左前景に描かれた、

現場の視察に訪れたニムロデ王の一行は、

人間の愚かさの象徴だと捉えることもできます。

 

二ムロデ王は、建設の進み具合をみにきたところ

王様の前には石工がひざまずき叱責をうけています。

塔が完成しないと笑いものになるのは

二ムロデ王。そんな皮肉を描いた場面です。

ブリューゲルは生前に

妻に絵を燃やすように言っていたそうです。

宗教裁判などが行われた当時にあっては

ここまで皮肉めいた作風は

おそらく、政治的にも宗教的にも

挑発的な要素といえるでしょう。

そんな

後悔の念からか

妻が迫害されたり、

何らかの形で責任を問われたりすることを

恐れたため…といわれています。

 

しかし、描かずにはいられない

状況だったのでしょうね…。

 

しかし、500年も前に書かれた

このバベルの塔の絵をみて

昔のことと思えない自分がいます。

 

なんとなく、このコロナ禍によって

世界が分断されている、という言葉が

ニュースを見るとよく聞きますが、

主は

「彼らがみな、ひとつの民

ひとつのことばでこのようなこと

(バベルの塔を建てること)を

し始めたのなら

今や彼らが使用と思うことで

とどめられることはない

さぁ、おりていって

そこで彼らの言葉を混乱させ

彼らが互いに言葉がつうじないようにしよう」

バベルの塔はいまだ完成せず

 

混乱の時代は500年たった今も続いています…。

 

果たしてバベルの塔は完成するのでしょうか…。

 

明日も素敵な1日をすごしてください虹

 

 

ありがとう、ありがとう、ありがとう!